「こんなの見たら猟銃を取るわ!」外人も驚愕、夏の危険なあの虫

insects-667513_1280 (1)人間は他の動物より優れていると言いつつも、いつの時代でもヒトは動物の持つ強さに憧れを持ち、自分たちの作った自信作には動物の愛称をつける事があります。

特に兵器などの強さを象徴する物にはその傾向が強く、「虎」の名を持つ戦車「ティーガー」や、アメリカの戦闘機には「山猫」を意味する「ワイルドキャット」があり、日本も潜水艦の補給をする船に「大鯨」なんてのがありました。

さて、そんな動物の中でも特に様々なところで使われている物があります。

アメリカの戦闘機の名前で「ホーネット」、二次大戦中のイタリアの護衛艦で「カラブローネ」、ドイツの国防陸軍の自走砲に「ホルニッセ」…これらを全部日本名にすると「スズメバチ」となります。スズメバチを脅威として見るのは世界共通だったわけですね…

 

さて、特に8月~10月にかけてがスズメバチの被害が多く、毎年平均20人前後の方がスズメバチの被害にあって亡くなっており、一番多かった年で73人の方が無くなった年もあります。ちなみに毒蛇やクマに襲われて死ぬ確率よりスズメバチに襲われて死ぬ確率の方が高いらしく、さらに日本には蜂の中でも世界最大種であるオオスズメバチがおり、山の中等に入るときには特に注意が必要となるでしょう。

そんな訳でこの季節、スズメバチの被害にあわないようにするにはどうしたら良いか見ていきましょう!

 

たった一匹のスズメバチでもあんなにでかくて怖いのに、それが集まってきたらさらに恐怖ですよね。特に間違って蜂巣なんか触った日には…そうならない為にも、スズメバチの特性を知っておきましょう。

スズメバチが攻撃するまでには段階があり、巣の近くまで行くと最初に偵察蜂が飛んできて威嚇をしてきます。この段階でおとなしく下がればなんてことはないのですが、さらに近づくと第2ステップとして周囲を囲むように複数の蜂が出てきて羽音と強靭な顎を鳴らして威嚇してきます。筆者は一度、別の蜂でこの段階まで行ったことがありますが、カチカチと言う独特な音が怖かったのを覚えていますね~ガクブルですよ

そしてこの時に、さらに進み巣の近くまで来ると相手の攻撃が開始されます。こうなるともはや逃げるしかないのですが、スズメバチは100m近く逃げてもずっと追って来るのでその辺は覚悟しておきましょう。

もし、前段階で蜂の巣を目視できた場合は身を低くして反対方向へとゆっくりと逃げると良いでしょう。

 

他にもスズメバチは黒い服を着用している時や、匂いの強い香水をしている時も襲ってきやすくなります。

さらにスズメバチの持つ毒には特殊なフェロモンがあり、それにより仲間の蜂を寄せるので、うかつにスズメバチを潰したりすると辺りに毒が飛散して、他の蜂がよってきやすくなります。倒すのにも注意が必要とは…

 

もし刺されてしまった場合に一番怖いのはアナフィラキシーショックと呼ばれる急性のアレルギー症状です。皆さんも名前は聞いたことがあるかと思われますが、これは急激なアレルギーショックが一気に起こる症状で、口内の異常感、喉が詰まった感じ、嚥下困難、手足のしびれ、目眩、耳鳴り、さらには呼吸困難や血管浮腫、蕁麻疹や意識を失うなどの症状があらわれ、蜂毒での症状は直接体内にアレルゲンが入る為、5~10分、早ければ30秒前後で症状が現れます。アナフィラキシーショックの対応は迅速さが求められ、初期症状より1時間~2時間の内で死亡する場合もあります。

もしこのアナフィラキシーショックの症状が見られた場合には、蜂の針が刺さったままであればそこを取り除き、もし、アドレナリン自己注射薬を持っているのであれば太もも前外側の筋肉に注射します。一時しのぎとはいえ、ショック症状をこれで緩和できるために生存率がぐっと上昇します。また、患者が自分で行えない時に他者が代わりにやったとしてもこの場合は緊急性をもとめられる為に医療法違反にはなりません。

また、救急車が来るまでの処置として足を高くし仰向けにして体を楽な姿勢にして待つのが良いでしょう。

 

楽しいこの季節、蜂には十分気を付けて野外活動することを心がけて行動しましょう!