ニシン

dd4d6d5abed0a8ded2549de2b166bd96_sいよいよ三月となります。暦の上では春になるわけですが・・・季節が変わると言う事は、俊の食材も変わっていきます。

冬場ならタラや牡蠣、サツマイモやリンゴ、みかん等が旬だったように春になると筍や菜の花、春キャベツやあさり等が美味しくなります。

あさりの酒蒸しとか私は好きですね~。春キャベツもベーコンとパスタにすると美味しいですね~。後、春の時期に旬のお魚は、冬季の間、不足気味になりがちなビタミンやミネラルを含んでいますので身体にも良いのですよ。

さてさて、本日はそんな春が旬のお魚で、別名「春告魚」とも呼ばれる「ニシン」のお話をしましょう。

 

ニシンは冷水域を好む回遊魚の一種で、日本では昔から北海道の沿岸部にて良く取れており、漁獲量は明治初期から大正にかけては100万tと言う冗談のような量が取れてニシン漁だけで一財産を築けるほどであったと言います。(ウィキペデイアより:鰊御殿 )

しかしながら、近年になるにつれ徐々に漁獲量が衰退し、今では平均4000tがいい所だと言います。実に最全盛期の250分の1と言う結果です。

 

さて、そんなニシンなのですが栄養面ではカルシウムが豊富で、身の脂質が高くEPA・DHAも多く含まれ、その他にも鉄分やリン、ビオチンや多種多様なビタミン類も備えております。正に食材でありながら“健康食品”のような存在です。

 

そのため、骨粗鬆症や貧血の予防、神経機能を維持する効果やDHAやEPAが多く含まれているので記憶能力の向上や認知症の予防、中性脂肪を抑えて血流も改善してくれます。

 

現代の食生活は昔ながらの魚を中心とした形式よりも、肉類を中心とした洋食系の食生活が主となっており、そうなると必然的に魚を摂取する量が少なくなってくるわけでしてEPAやDHAの摂取量が少なくなってしまいます。

また、同じような理由で日本人はカルシウムも摂取する量が少なくなっているとの報告があります。

去年10月にもコラムにてEPA・DHAはご紹介しましたが、これらが不足してくると「高脂血症動脈硬化になりやすい」「メタボになりやすくなる」「高血圧になる」「認知症になりやすくなる」「記憶力や集中力が低下する」などが上げられます。

また、実はカルシウムが不足する事によっても「骨の発育不良・強度が下がる」「脳機能の低下、精神過敏」などの症状があり特にカルシウムが極端に少なくなると骨を分解してカルシウムを精製するのですが、これにより分解された骨はほぼ戻る事がありません。

 

なるほど・・・ニシンは現代の日本人に不足しているこの二種類の栄養素を持っているわけですね。みなさんも今夜のおかずにニシンは如何でしょうか?塩焼き、煮付け、どれもが白米にぴったりですね!あ、小骨は多いので注意しましょう!