人体最大の感覚器官にして防御壁「皮膚」

073d7e9e6cd875dc710b835c838a8e15_sついに11月に突入しました!今年も残り2ヵ月しかありません!!

道理で寒くなってきた訳ですね。昔ほど寒さは無くなったとは言いますが、やっぱり寒いものは寒いものです!

寒い日は暖房が良く効いた部屋でマッタリするのが一番ですよ。ホントに。   さてさて、こんな「寒い」や「暑い」といった感覚は身体のどこでいったい感じているのでしょか?   人・・・もとい生物には「感覚器官」と呼ばれる外からの刺激に対して反応し、それらの情報を脳に伝える様々な器官が存在します。光に対する視覚、音に対する聴覚、そして温度や刺激に対して反応する触覚などがそれに当たります。その中でもとりわけ触覚の機能を多く持つ、人にとって最大の器官が「皮膚」です。

「寒い」や「暑い」と言うこれらの感覚も、皮膚上に存在する触覚を司る感覚器より感じ取られ、我々は移り変わる外の世界を肌で感じることが出来るのです。

ちなみに今月11月の12日は「皮膚の日」という物になっております。

1989年に日本臨床皮膚科医会という所がこの日を制定し、毎年、日本皮膚科学会と共に皮膚についての知識や皮膚科専門医療に対する理解を深めるための活動を行っております。

 

皮膚を構成する組織成分はタンパク質や脂質が半分近くを占め、残り半分は水分で構成されています。そして、その大きさは人の体重のおおよそ8%前後を占め、上皮である表皮とその下の真皮、さらに下の皮下組織で構成されています。上皮部分はおおよそ4週間で新しい皮膚と入れ替わり、古くはがれる皮膚は「垢」として落とされていきます。

 

先のお話の通り、皮膚は多量の触角器官を持っている・・・例えるならば巨大なセンサーの役割を持ちますが、そのほかに重要な役割を持っております。それは防御壁としての役割です。

外からの雑菌等の侵入を防ぎ、それと同時に体外へ水分の放出を防ぎます。それらは皮膚のバリア機能とも呼ばれております。

 

皮膚のバリア構造は二重構造になっており、皮脂膜と呼ばれる皮膚表面に存在する弱酸性の皮脂膜が第一のバリアとなっております。油分での水分の蒸発を防ぎ、常在菌と呼ばれる善玉菌により外部からの細菌やダニ、ホコリ等の侵入を防ぎます。

さらにその下の角質層ではセラミドを始めとした細胞間脂質を大量に含む層のおかげで体内に水分が保たれています。これが第二のバリアと言えるでしょう。

もし、何らかの理由で第一のバリアである皮脂膜が機能を果たさなくなってしまったとき、皮膚はその下にある角質層の水分も失ってしまい、さらにその下にある組織からも水分が失われていき乾燥してしまいます。これが、よく言う「乾燥肌」や「敏感肌」の原因となるのです。

肌の乾燥が長引くと、かゆみが現れてきます。これは乾燥した肌に細菌等の菌が進入し小さな炎症を起こす事によって起こります。

ここで、さらに掻いてしまうと更に肌が傷つき、残されたバリア機能も失ってしまい乾燥肌が悪化する事もあります。さらにはその状態が長引けばハウスダスト等の有害物質やダニなどによる炎症が悪化したり、過剰な免疫反応によるアレルギーになってしまう恐れもあります。

 

冬季は乾燥が多く、ただでさえ水分が失われやすい季節です。

しかしながら、きちんとしたスキンケアや予防策をする事によりちゃんと防ぐ事ができます。キチンとしたケアで乾燥の季節を乗り切りましょう!