こんなに身近にあるのに、実はすごかった!笹の葉のパワー!

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本日、3月11日は皆さんが知っているとある生き物が発見された日になっています。

1869年の中国四川省でのお話だそうで、伝道中のフランス人神父がとある民家で不思議な物を見せられたというのが始まりで、それはクマの毛皮なのですがとても不思議な物だったそうで、色が白黒カラーだったそうな…そう、パンダの毛皮です。

これがきっかけとなり欧州で「パンダ」という動物が知られるようになったと言います。

…と、言っても世界で見た場合そういう記念日は存在しなく、日本だけの話らしいですね。

まぁ、白黒のジャイアント・パンダよりも先に「パンダ」の名前を貰っていたのは現在の「レッサーパンダ」の方であり、発見を機に小さい方を「レッサーパンダ」、でっかい方を「ジャイアントパンダ」と呼び分けていたのが、いつの間にかジャイアントの方だけを「パンダ」と呼ぶようになったらしいですね。

 

さて、そんなパンダがもしゃもしゃ食べている物が皆さんご存知、になります。

竹は、東南アジアを中心に生えている非常に硬質な植物繊維で構成された独特な構造を持つ植物であり、樹木は非常に強度が高くしなやかながらも、加工も容易な点から古来より各地で重宝されておりました。

ちなみに「竹」「笹」「バンブー」とありますが、みな同じように思えて実は若干定義が異なっており「竹・笹」は地下に専門の茎をのばしてそれであちこちに生えますが、「バンブー」は株立ち状態なので地下茎によってあっちこっちに生えず一カ所にドーンと生える事や、「竹」は成長すると竹皮が落ちますが、「笹」は成長しても竹皮が落ちないなどの微妙な違いがあります。

 

「竹」も「笹」も実際、日本でも昔から様々な場面に使われており、竹は笛などの楽器建築素材、様々な日用道具として活用されました。一方、笹は食べ物を包むための今で言えば包装紙のような使われ方をし、時には直接食べられたり、浴槽の中に入れて使うなど…また竹とは違う使われ方をしていました。

まぁ、笹は小型だから建築素材とかにはならないし…と思うところもありますが…実はこういった使い方をされるにはちゃんと意味があったらしいですね。

 

笹の葉には昔から抗菌・殺菌の能力があると言う事は知られていたらしく、ちまき鱒ずし笹団子のように笹の葉でくるんであげたりすることによって食品が比較的長時間食べれる状態になる事が分かっていました。

当時は「それをすると、保てる」という事は分かっていても、「それが何で保てるのか」という根本的な所は分からなかったと思います。しかし、現在は違います。

笹の葉には「安息香酸」「ビタミンK」「サリチル酸と言った殺菌や抗菌の能力を持った成分が多種にわたって存在しており、これらの効果によって菌の繁殖を防ぐと考えてられています。また笹の持つ特異な多糖体である「バンフォリン」には細胞の持つ膜、細胞膜の修復などを補助する力があり、細胞の劣化…すなわち腐敗を防ぐことが分かりました。

これらの成分による効果から、使用した食べ物の劣化を遅くしていたのかと思われます。

そして、これらの抗菌・殺菌の作用は人体にも幅広く効果を出すことが分かっています。

笹の栄養素を体内へと取り込む事によって、これらの抗菌、殺菌作用は様々な場所にて効力を発揮し、ニキビや口臭の原因となるアクネ菌の発生を防いだり、胃の中のピロリ菌黄色ブドウ球菌などの発生や増殖を抑制するなどの効果を発揮します。

成程、昔から笹が使われていた理由の正体がこれなんですね。

 

日本には数多くの笹が自生しており、古くから笹の活用方法は探され続けてました。そして、一つの利用方法として笹の成分に殺菌、防腐作用があるという事が分かった訳です。

現在に置けても、笹は日本の各地で多く生息しており、一部の林業などでは邪魔な雑草扱いをされているのが現実です。

この成分の他にももしかしたら色々と見つかって近いうちに笹への見方が変わる時が来るとすれば、数少ない日本の誇る生産物になる日が来るかもしれません。