5月のイカと、肝臓に良いタウリン

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本日はいつもの「筆者」が急用でお休みの為、代理で今日は俺が仕切らせてもらう…ようこそ!ジョン軍曹の雑談部屋へ!君を歓迎しよう。

いつもの筆者殿がよく使う文言で「世の中には様々な食べ物がある」なんてのがあるが、実際に世の中には不思議な食べ物がいっぱいある。

見た目からしてまずそうな物。なぜこんな風になってしまったのか分からない物。そして、どうして食べようと思ったのか分からない物。

…こいつは皆もよく知っている海の生物なのだが、初めて食べた奴に「なぜ食べようと思ったか」聞きたくなる。俺だったらこんな触手と頭だけの生物を食おうなんて絶対に思わない。

皆は何の事だかわかるかな?「タコ」?惜しい、惜しい。「イカ」だ。

 

5月のこの時期になると「イカ」…中でも「スルメ」としてよく知られる「真イカ」が旬を迎え始める。

日本ではメジャーな食べ物であるが、日本外ではあまりなじみ無い食べ物…と思ったら以外にもそうではなく、好き嫌いの部分はかなり強いが他国でも意外と食されているんだ。

私の国(アメリカ)でも日本で言う「イカフライ」を「カラマリ」と呼んで食べているんだ。「カラマリ」を知らないだと?そりゃいけない。良い店を知ってるんだ連れて行ってやろう。

 

カラマリのうまさは置いておくとして、日本は世界から見ても非常にイカが好きな民族で昔から食べられていたそうだ。そして、今でも刺身や煮つけ、ご飯に揚げ物など様々な形で食べられてる。酒の肴としてみんな大好きな干物「スルメ」もそうだよな。

 

さて、食い物としてマイカはどういう物か見ていこうか。

イカにのみならずイカやタコなどの頭足類は、非常に脂質が低く、タンパク質が高くなっている。それでいて全体的にカロリーは低く、またスルメ等を見ると分かりやすいが…硬く弾力性が強い身のために「消化が悪い」とよく言われる物の、実際は他の魚(カレイやタラなど)等よりも多少悪い程度で、極端に悪い物では無いのだとか。

 

そしてやはりイカの栄養素として外せないものは「タウリン」だろう。

タウリン」は生体にとって非常に重要な役割を持つ物質であり、人体にも体重の凡そ0.1%前後のタウリンが常に存在しており、その70~80%が筋肉内に蓄積されていると言う。

よく栄養ドリンクなどで紹介されているタウリンだが、実は人の体の中でも自然に作られている栄養素の一つであり、人体ではシステインと言うアミノ酸から合成されて作られている。…最もそのシステインを作る為に必要なメチオニンは別で摂取する必要があるがな。

そんなタウリンを摂取した際の効果は「肝機能の向上」、「コレステロール値の低下」、「動脈硬化予防」、「高血圧予防」になる。まさに、酒飲みの為にあるような栄養素だな。

 

また、体内に存在しているタウリンが持つ効果は「恒常性(ホメオスタシス)」と呼び人体の機能を正常に保つ能力だと言う。恒常性と言うとなんだかよくわからない感じだが…要はバランサーの様なもので、恒常性の働きによって人体は体温や血圧、細胞の浸透圧から免疫機能の働きまでがどういう状況でも一定に機能し、保たれるようにいなっているのだ。

この機能は自然に働いている訳であるが、もし仮にこの機能が完全に失われた場合はどうなるのだろうか?と言えば、もちろん死んでしまう。免疫機能も働かなくなるし、体温調節機能も働かない。まぁ、もちろんそんな状況はあり得ないわけだが、ストレスなどの精神的要因でこの恒常性が傾く場合もある。

話はそれてしまったが、そういった重要な役割をタウリンは持っている訳だな。

 

この時期の真イカは旬でおいしいのだが、新鮮な真イカアニサキス等の寄生虫がいる可能性が他のイカと比べてやや高いらしく、新鮮な物を刺身で頂きたいのは山々なのだが…ここは煮物や焼き物として頂く方が無難であろう。

もちろん、アニサキスを確認してから食べるのであれば刺身でも十分おいしいであろう。