高温多湿に注意!この時期に多くなる熱中症

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暖かい…と言うよりも暑いと言った方が正しいこの季節。イベントにスポーツにレジャー等々、色々な所に出掛ける事も多くなるかと思いますがそうすると怠っちゃいけないのが水分補給。

この時期になるとどこでもかしこでも熱中症対策」とか熱中症注意」なんてよく目に耳にするかと思いますが、「俺は大丈夫」と軽視する方も多いと思います。しかし、熱中症は死につながる症状だと言う事を忘れないでいただきたい。

実際、熱中症で死亡者が一番多かった2010年では1731人が死亡し、それ以降の年も年間500人以上が熱中症で死亡しております。熱中症はその症状に三つの段階があるのですが、その最終段階まで行ってしまった場合の致死率は30%と高く、たとえ無事であったとしても脳機能や腎機能などに障害を残す事があるそうです。

 

熱中症のメカニズムは簡単で、いわば体のオーバーヒート。パソコンやiphoneandroidなどで経験したことがある人もいると思いますが…暑い中でずっと使っていたら、処理速度が重くなってきて最終的に動かなくなり、本体触ったら熱くなってた。

これは、中にある情報処理をするチップの放熱が間に合わず中に熱がこもり、最終的に加熱しすぎて電源が落ちる現象なのですが…これと同じことが人体でも起きている訳です。

本当ならば汗を体から出す事によって気化熱の作用で体の温度を下げる訳ですが…何らかの理由によって、体温が下がらなくなることで体内に熱がこもり温度が上昇して熱中症が起こる訳ですね。汗による気化熱の影響を受けられない状態でもなる為に、高温な場所じゃなくとも多湿な場所だと汗による気化熱作用が働かない為に熱中症になる可能性があります。

 

熱中症による症状の重度分類は…『Ⅰ度(軽症)』「気分が悪い」「手足のしびれ」「手足の痙攣」「こむら返り」「血圧低下」「皮膚蒼白」等を引き起こし、体温や皮膚感に関して異常は見られない物の場合によっては「意識を失う」場合もあります。

応急処置としては「物陰に移動させる」「水分を補給させる」「衣類を緩めて体を冷やす」の三点になります。

さらに症状が悪化し『Ⅱ度(中等症状)』になると「強い疲労感」「頭痛」「吐き気」「めまい」「脱力感」「大量発汗」「頻脈」等の症状が現れるようになり、体温が上がるのですが皮膚を触ると冷たい感じになっております。

この段階になると、ただの水分補給程度ではどうにもならないことが多いため、医療機関での輸液による治療が必要となります。そして、この状態をそのままにして時間が経過するとⅢ度の熱射病に移行します。

『Ⅲ度(重症)』になると、体の中では「深部体温上昇」「脳機能障害による意識混濁」「意識喪失」「肝臓機能障害・腎臓機能障害」「血液凝固障害」と言った重度の症状が次々と起こり始め体温も40度以上に上がり、皮膚を触ってもその温度が分かるほどになります。

人は表面部より内部の方が体温は高く、表面部で40度あると言う事は内部ではもっと温度が高くなっていると言う事です。この段階まで行くと死亡の危険性もある為に、緊急搬送と入院をして人工透析や輸液を行うそうです。

 

応急処置として「物陰に移動させる」「水分を補給させる」「衣類を緩めて体を冷やす」との事ですが…この際に体を冷してあげるコツとして、「わきの下」「首の側面」「足の付け根」など比較的、太い血管が浅い位置を走っている所を冷やす事によって効率よく体の温度を下げる事が出来ます。また、体に水をかけてあげる事によっても気化熱によって体温を下げる事が出来ます。この際に、うちわや扇風機などで扇いであげる事によってさらに効果を上げる事が出来ます。

意識がしっかりしており、気分が悪かったりしないのであれば水分補給をさせるのですが、その際は経口補水液」「スポーツドリンク」「0.1-0.2%の食塩水」をゆっくりと飲ませてあげましょう。この際に、清涼飲料などを大量に飲ませると急性の糖尿病である「ペットボトル症候群」を発症する可能性がある為に注意をしなければなりません。

 

熱中症の予防をしっかりしてならないようにする事が大事なのですが、なってしまった時にどうするか?というのを知っておくのも大切です。

熱中症はいかに早く体温を下げてあげるかが肝心になって来るので、そこの所をしっかり押さえてあげると良いでしょう。

また、少しでも手に負えない時はためらわずに救急車を呼ぶようにしましょう。どうでも良い時に呼ぶわけでは無く、緊急を要して呼ぶわけですのでその辺を勘違いしてはいけません。