スイカに蕎麦、江戸時代からある夏の過ごし方にまさかの「甘酒」!だが、それがいいらしい⁉

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8月にもなれば夏も中盤。あとは秋に向かってぐ~っと進んでいくわけですが、いやはやそう考えると一年すぎるのも早いなと思ってしまいます。

さて、来週の6日、9日は広島・長崎に原爆が落とされた「原爆の日」になり15日は終戦の日と言う事で、戦争にちなんだ日がやってきます。今では第二次世界大戦リアルタイムで過ごした人もかなり高齢となっており、語り継ぐ人も少なくなっていると言う…時間は常に流れている以上、どうしようも無いのですがなんとも複雑な気分ですね。「忘れられた戦争」として第一次世界大戦の例があるので実に心配な所です。

 

さて、話は変わりまだまだ暑い日が続く訳ですが…現代では冷房やアイス、冷却スプレーなどの道具があるから暑い暑いとはいえ、家の中に入れば涼しい物です。

しかし、今から昔…江戸時代の頃はどうやってこの暑さを凌いでいたのか?

団扇打ち水、スイカや蕎麦は現代でも受け継がれ、時代劇などにも出て来るので知っている人も多いかと思われますが…江戸時代頃の夏の定番の品の中に、現代からすれば非常に意外な物が親しまれておりました。…それが、なんと「甘酒」です。

 

甘酒と言うと冬の寒い時期に飲むイメージが強いのですが、江戸時代では夏に「甘酒売り」が歩いて回っていたと言う話があり、もちろんこの場合の甘酒は、冬に飲む暖かい物とは違い、冷やしてはあるのですが…まぁ、今の感覚からすると何とも奇妙な感覚ですね~

一般的に売られている甘酒には実は二種類の製法があり若干の違いがあるそうです。

一つの作り方は【酒粕】から作る方法。この作り方は酒屋さんが酒作りの過程にて作られる酒粕から作られるのと、発酵させるための設備が要らない為に安価に作成が出来ます。しかし、酒粕を使用する為にアルコール分が多少なり含まれると言う注意点があります。

対してもう一つの作り方が【米麹】から作る方法。こちらは米麹を使い発酵させるための温度管理などが重要となる為に手間がかかる物の、アルコール分は発生しません

 

さて、この甘酒が夏の飲み物として江戸時代に広まった背景にはやはり夏の体力低下を予防する目的があったらしく、栄養素も多く含み冷やして飲むと丁度良いと言う事で甘酒が売られるようになったようです。

甘酒はその栄養素の豊富さから「飲む点滴」と呼ばれており、実際に含む栄養素ビタミンB1、B2、B6」、「葉酸」、「食物繊維」、「オリゴ糖」やその他「アミノ酸」「ブドウ糖」という組み合わせは実際の点滴液の内容と一緒であるとも言います。

 

ビタミンB1」には、食欲がなくなる・疲れやすくなる・体がだるくなると言った夏バテなどによって発生する「疲労」を回復する効果を持ち、日焼けやなどに際して皮膚の再生を促す「ビタミンB2」。急激な寒暖差から起こる自律神経の乱れや、そこからくる免疫力の低下等を予防する「ビタミンB6」。慢性的な疲労の原因や、胃腸の弱り等の原因としてあげられる腸内環境の悪化を「食物繊維」が悪性物質を掃除する事によって改善させ、さらに「オリゴ糖」が腸内の善玉菌の成長を助け、腸内の環境を整えてくれます。

 

夏バテ防止にも良いのですが、それ以外の効果でも体に良い感じですね。

しかし、高血糖・糖尿病などの気配がある方には注意が必要です。この甘酒に含まれているブドウ糖は体への吸収率が早く、そのおかげで体の疲労解消・エネルギー補給に丁度良いのですが、その吸収率の早さゆえに上記の二つの病気の方は注意が必要になります。

健康に良い飲み物とは言えこればっかりはどうにもなりませんので…

 

また、冷やして飲む以外にも冷凍庫などで凍らせてシャーベットのようにして食べる方法も涼しげでよさげな感じですね。