これも一応「実在する伝説」。かつては不老不死の仙果と呼ばれた「桃」

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人は様々な物に憧れや理想を持ち、それを実現しようと奮闘してきました。

その中でもとりわけ強く今も尚、追い求め続けられているのが「不老不死」でしょう。

昔より不老不死への人の憧れは非常に強く、ある時は物語や神話などでその存在を語られ、ある時は霊薬として生成を試み、ある者は「世界のどこかに実物があるはず」と探しに行かせたという話もありました。現代でも、様々な方法で不老不死の研究は行われているようですが…当然、実現には至っておりません。

 

さて、そんな不老不死なのですが…かつては、その不老不死をもたらす物として伝説にまで昇華されながら、今では比較的簡単に手に入る物があります。ちょうどこの時期においしい「桃」がそれですね。

桃の発祥の地である中国では「仙果」と呼ばれ、邪気を払う果物として現代も祝い事でよく使われており、先の通り不老不死の果物として「西遊記」にも登場しております。

日本でも中国同様に魔除け・厄除けの実として使われることがあり、神話にも登場し神様として桃を祀っている神社もあるのだとか。神名を「大神実命(オオカムヅミ)」と言い、意味は「大いなる神のミ」となるそうで「ミ」の部分は「実」という意味もあったり「霊威」を表したりするそうです。

 

さて、昔の桃にはもしかしたら、そういった力があったのかもしれませんが…現代の桃もにはそういった力は無く、おいしいと言う点だけが残りました。

とは言え、「果物は健康に良い」というフレーズがある通り、桃もその例からは漏れずに体に良い物なのです。

 

★桃の良い所★

・食物繊維が多い

桃に含まれている食物繊維は水溶性と不溶性の二種類があり、不溶性の食物繊維は腸内で水分を吸って大きくなり腸内を刺激して蠕動運動を活発化させ便意を促し、水溶性の食物繊維は便を柔らかくしたり、有害物質を吸収して体外へと排出させてくれます。

どちらも腸内環境を整えるうえではとても重要な働きをしてくれるので、便秘などで困っている方には良いかもしれません。

 

・むくみの解消に

桃には体の中で血圧や水分量を調整する為の物質である「カリウム」が多く含まれており、特に夏の時期だと冷房などで体を冷やしたり、水分の摂取量が多くなる為にむくみ易くなるのを予防・改善したり…また、お祭りやイベントなどでは味付けの多い食べ物が多いため、塩分を知らない間に多く摂ってたりするのをうまく調整してくれたりします。

 

・夏バテ解消

熱さやによって体力を消耗しがちなこの季節。知らない間にも疲労がたまっていき、ついに夏バテで動けない…なんて事にならないようにする為の栄養が桃には多く含まれております。疲労物質である乳酸を分解してくれる「クエン酸や、体内に入ると速攻で溶けて吸収され、エネルギーへとなる「果糖」抗酸化作用によってストレスを緩和させてくれる「ビタミンC」等が含まれている為、疲弊しがちなこの季節には丁度よい果物です。

 

丁度、暑い季節が旬であり、その暑い季節にぴったり合った効能を持っております。

不老不死にはなれずとも優良健康体になれる、冷やして食べておいしい桃のお話でした。

 

そして、人が追い求める不老不死。いつか到達で切る日が来るのですかね…

しかし、地球上にはすでに不老不死の存在に近い生物がいくつかおり「ベニクラゲ」や意外な所で「ロブスター」がそれにあたるそうです。

また、偶然にも出来た、元人間だったものとして「HeLa細胞」もあり、正体は不死の域に達した人の癌細胞で、1951年から今も生き続けて細胞分裂を繰り返しているそうです。

探しても、研究しても出来ないものが自然界にはポンっと存在すると言うこの不可思議。