手術(ちりょう)とは、激痛(いた)むものッ!歯ァ食いしばれッッ!今に生まれてよかった昔の治療法!

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色んな動物がいる中で、傷などの「治療」を行う動物と言うのはなんやかんやで人間しかおらず、その人間の技術も現代にいたるまでの間に様々な研究や実験を元に作られた、いわば技術の結晶な訳です。

どんな物でもそうですが、最初から完成していたものという物は殆どない訳で、大体の物が同じ分野の研究を人種や世代を超えて研究して行き何百年という月日の重なりにて一つの結果が生まれるのです。

さて、怪我や病気等の治療も現代では薬を使ったり、縫合したり、切除したりと大まかに見れば昔と根本的な所は変わっていない訳ですが、「人体構造」「衛生学」「医療機器の発達」「細菌・ウイルス学」「免疫反応」等々、様々な知識や技術を有している為に以前とは比べ物にならない程に病気や怪我からの回復が早くなり、治療も確実になって、患者にかかる負担も軽くなっております。

とはいえ、それも昔の誰かが行った治療行為の第一歩があったからこそ今がある訳です。

今回は、今よりはるか以前にはどういう治療方法が使われていたのかを見てみましょう。

 

「むし歯」

現代は、その浸食の進み具合にもよるのだろうが「むし歯部分を削る」→「充填する」と言った感じが主である。虫歯の治療の最古の物はエジプトになり、充填剤として金を使ったり、抜けた自分の歯を加工して今で言う「ブリッジ」の原型を作ったり、簡易的なドリルのような物まで作っていたそうだ。技術的にはかなり高そうではあるが、当時は麻酔なんてものはない上に、金の充填も、金は柔軟な為に細かくした物を地道に詰めたのかもしれませんが、取れないように金を装填しようと思えば、それなりにぎっちりと神経がふれていても構わず入れなければならないだろうし、ブリッジの原型となった物も、歯を繋げるために健康な歯のど真ん中に穴をあけてそこに金で出来たワイヤーを通してブリッジ加工したと言うのだから考えても痛々しい

 

「痔」

ご存知肛門周辺に生じる様々な症状の総称の事を指し、「いぼ痔」「切れ痔」などの様々な種類がある。現代人にも多いのだが、昔の人にも多かったらしく様々な治療が試されたようです。中でもとりわけ凄惨さを極めたのが中世のヨーロッパ。簡単に言うと「痔は焼けば治る」とされていたらしく、時には焼きゴテを用いてソレを赤く熱して、肛門に直に刺して痔を焼くと言う方法をしたそうです。

 

「白内障」

現代では数ミリの傷を作り、目の中のレンズを交換しておしまいという白内障手術。意外にもその歴史は長くあるのですが、今のような手術が出来るようになったのは実は最近の話で、それ以前は「墜下法」と呼ばれる手術が主流でした。

やり方は簡単。「目の水晶体を針で突き刺して無理やり眼球内部につっこませる」という物。

当時なので麻酔も無ければ抗生物質や消毒も不完全。行う際は、手術台に患者をくくり付けて行うという物で、激痛のあまり失禁や気を失う事もままあったそうです。

 

「頭痛」

現代、頭が痛いとなれば薬が主になるでしょうが…古代ではそういう訳にもいきません。かつてのギリシャでは頭の中に溜まった「良くない物」を出す為に頭の側頭部に「のみ」と「ハンマー」を使用して穴をあける事があったそうです。しかも、現代のように「自律神経」とか「血管の拡張」等と言う明確な原因が分かっていないため、霊的な何かを追い出すと言う目的で開けたと言います。

一歩間違えれば脳を傷つけ死亡するし、感染症の可能性も大いにあり、たとえ治ったとしても穴をあけえた場所のわずかな皮膚下に脳が露出している状態である為に非常に危険であるといいます。

 

現代ではどれもが薬やちょっとした治療、通院の繰り返しによって治る物なのですが昔は今では考えられない様な器具、治療方法が用いられたわけですね。

こう言った物を何度も繰り返す事によって、様々な事が見えてきて今に至ると考えればあながち無駄では無いのでしょうけれども…やはりその頃に生まれなくてよかったと言う思いはありますね。