いつの間にか出来て困らせる…関節に出来る厄介者、ガングリオン

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唐突ですが、皆さんはガングリオンって知っていますか?

こう、聞いてみると一昔前のロボットアニメみたいな響きがあると筆者は思っています。「正義の勇者 ガングリオン」ってすると、アニメ感が半端ない。

さて、そんなガングリオンは何なのか?正義の勇者なのか?と言ったら、んな訳はなく、関節部に出来る腫瘤であり、どちらかと言えば困らせる方です。

 

人の関節は全身で200個以上存在し、関節を包み込む膜である「関節包」や「滑膜」と、その内部を満たす「関節液」によって成り立っております。

厳密に言えばもっと複雑に「靭帯」とか「軟骨」とかがある訳ですが、今回はスルーで!

そして、このガングリオンは、その関節包の外側に同様の袋状の物体が別に作られ、そこにも関節液が溜まり腫瘤を成したもののことを言います。

大きさは小さい物で2~3cm前後で、大きくなるとピンポン玉のサイズくらいになります。

放置する事によって、内部の液が徐々に溜まって大きくなることもあるので、それによって付近を走る神経がふれる事で痛みを放つ事もあります。

 

発症するメカニズムや原因となる物が何なのかは現在でも不明であり、特に手に発症する事が多く、手を使う仕事をしているから発生するのか?と言うと、そんな事は特になく、仕事で手作業が多くともならない人はならないようです。して言える事は「女性に多い」と言う事が特徴です。

手の中でも指の付け根部分や、手首付近の関節部位にできやすく、先の通り痛くなったり、しびれたりする場合もありますが…逆に、そう言った事もなく大きくもならないと言いう場合もあり、その場合は放置しているとそのまま自然に消滅する事もあるのだとか。

痛みやしびれなどが酷い場合は、神経を圧迫しているとの事ですので処置をしなければならず…その場合は(1)注射を使って内容物を取り除く2)切開をして部分を切除する(3)レーザーを使って治療する。の、三択になるようです。

 

(1)  注射を使って内容物を取り除く

単純明快。袋状の腫瘍で、中に溜まった物のせいで圧迫されるならば、中身を吸い出してしまえばいいと言う考えの治療法。

治療時間は比較的短い物の…一番の原因となる袋の部分は残る為に、いったん吸い出してもそのままでは再度膨らむ可能性が大きい

その為、吸い出した後もしばらくは患部を包帯などで圧迫しておかなければならない。

 

(2)  切開をして部分を切除する

原因を切り取ってしまえば再発も何もない。最も確実な方法ではある物の、痛みやしびれが出ている状態であれば、すなわち「神経に触っている状態」である為に、後遺症が残る可能性も大いにありできれば専門の外科医に相談する事が好まれる。
自分の家でハサミなどを使ってやろうなどとは間違っても考えちゃダメ!

 

(3)レーザーを使って治療する

最近ではレーザーを使用しての治療法もあると言います。傷跡が小さく、再発の確率も他よりも少ないと言います。しかし、完治までに1~2か月の間の通院が必要との事。

 

同じように皮膚上にポッコリ出る物として「粉瘤(アテローム)」「石灰化上皮腫」「脂肪種」というのもあり、それぞれがまた違った病気になります。これらも、ガングリオンと一緒で除去する為には手術を行うしかありません。

ガングリオンもそうですが大きくなりすぎてからの切除や除去となると何かしらの障害や傷跡など、治った後にも色々と残る為に出来るだけ早めの処置をした方がよろしいでしょう。