日本伝統の座り方である正座…伝統的なのは分かるけれども、しびれは何とかならないものか?

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筆者の家でよく見られている時代劇。最初に言ってしまうと筆者は正座が苦手な部類でして、その昔はフツーにできていたのですが今ではちょっと座っているだけで足がびりびり来ます。「あぁ~」ってよくなってます。

しかし、時代劇等でよく出る日常の光景では、みんな正座で仕事をしているじゃ無いですか。「遠山の金さん」北町奉行・遠山景元にせよ、「大岡越前」大岡忠相にせよどちらもお白洲で裁きをする時は正座ですし、「鬼平犯科帳」長谷川平蔵も自室で書き物をしている時は正座です。ならば、悪い人側でも「雲霧仁左衛門」もお勤め前の仲間同士の打ち合わせでは正座にて各自に役割を伝えたりします。(正確には仁左衛門以外。仁左衛門は中央でどんと胡坐で構えているのが通例)

 

あの頃の人たちは足がしびれるという事はなかったのでしょうか?

実際の所は、現代人よりも長く正座に耐えられはするが、しびれる時はしびれるらしいですね。本来、正座は目上の将軍様や位の高い方と会う時に義務付けられたもので、礼儀作法の意味の他にそもそも「足をしびれさせる」事に意味があったらしく、足がしびれるという事は、皆さんご存知の通り立てない訳で、立てないという事は刀を振るえない…つまり刃傷沙汰…謀反を防ぐ意味もあったらしいです。

そして、江戸時代に庶民にも正座は広がりましたが…もっぱら「あぐら」や「たち膝」の方が多いらしいですね。

 

さて、ではなぜ正座では足がしびれるのか…行ってしまえば単純で、地面…床の硬さと上半身の重さに挟まれた足の血行が悪くなり、酸素が行き渡らない状態になるからです。さらには足の神経の中には比較的浅い部分に位置する神経もある為に、そこが長時間圧迫されることも足のしびれの原因となっております。なるほど、血行不良に神経圧迫ですか…こう聞くと体に非常に悪い感じがしますが、一方で正座をして背をピンとすることにより、骨盤や背骨の位置や形が整えられ、背骨や骨盤のゆがみが自然と改善されるというお話もあるそうです。なるほど。

 

しかしながら、それでも長時間の正座はどんなに頑張っても足がしびれてしまう物…

何とかこの「しびれ」を予防・改善する方法はないのでしょうか?

 

正座をすると姿勢がよくなると先にお話ししましたが、意識してやればの話であり現実的には猫背になりがちな人が多いそうです。

そして、その猫背と言うのがまたしびれる原因となる場合があるみたいですね。

足のしびれは大体が膝より下で起こることが多いようですが…これは膝の横位にある総腓骨神経と呼ばれる大きな神経と、そこから枝分かれする二本のやや大きめの神経束「浅腓骨神経」と「深腓骨神経」が圧迫されるのも原因の一つとされており、猫背になって重心が前に倒れこむと座っている膝により圧迫がかかる為にしびれやすくなると言われ、同じ理由で血管も圧迫されてしまいます。

また、シンプルで誰もが一度はやると思いますが、足をちょっとずつ動かして重心をずらっしてやるのも一つの手になります。

同じ場所に負荷をかけていれば、当然そこから影響が広がっていくわけですが…わずかに重心をずらす事によって一カ所にかかり続けていた負荷を他に移すことが出来るようになります