貴方は知ってる?ちゃんとした鼻血の止め方?
漫画でよくある表現「鼻血ブー」。漫画で表現される場合は大抵、殴られたか興奮したかのどっちかですね。
前者は漫画のみならず実際に格闘技や喧嘩の中でも見られる光景なのでよくわかります。
しかし、後者の場合があるとすれば、もっと弱い血管が体のあちこちにある為に鼻血より先にそっちの方が破けてしまうので危険だと思う筆者。
さて、日常でも出る事がある鼻血。
鼻にはキーゼルバッハ部位と呼ばれる毛細血管が集注している場所があり、そこからの出血が起こり鼻血になる事がほとんどです。
ちびっ子が鼻をいじって鼻血が出る場合はここからになります。
毛細血管が走っている場所は人体にもいっぱいあるのですが、なぜ鼻のそこだけがそんな出血しやすいんでしょうか?
これは、鼻の位置に理由があります。鼻は人の顔のちょうど真ん中位に位置しており、隣接する他の感覚器も多くあります。その為に走っている血管も隣接している血管も数多くあり、実際にキーゼルバッハ部位を走ってる血管の種類だけでも「篩骨動静脈」、「後篩骨動静脈」、「蝶口蓋動静脈」、「大口蓋動静脈」や「上唇動静脈」と数多く、さらにそれらが薄い粘膜をはさんですぐ下の方を走っている為に傷つきやすく、出血しやすいと言う訳です。
割と日常であり得る鼻血ですが、止める方法となると意外と色々な方法が出てきます。
首の後ろを叩くとか上を向くとか、鼻をつまむとかティッシュを詰めるとか。
どれも聞いた事がある物ですが、実際にはどの程度有効なのでしょうか?
鼻血が出た際に、首の後ろの部分を軽くたたくとよいと言う話を聞いた事がある人もいるかもしれません。しかし、それに出血を抑える何か効果があるのかと言った場合には実は何の効果もありません。…まぁ、よく考えれば首の動脈と鼻の血管に関連性は全くない訳ですので。
【上を向く】
これもよく聞いた事がありますね。普通にしていると鼻穴から出血し続けるから鼻血が出たら上を向く。と、単純な話ですが…実際には前方に垂れ落ちてないだけで出血は続いているし、鼻の奥に流れ落ちている訳です。
その為に、出血量によっては喉の奥に血液が流れる事から気持ち悪さが出る事もある。
【ティッシュを詰める】
鼻にティッシュ、もしくはガーゼなどを詰めて止血するまで待機させる方法…切り傷や擦り傷でも同じように止血させるわけですから間違っては無いはず…と、思いきや実はあんまりやってはダメな方法だったりします。
止血後にティッシュなどが固まって、取り外すときにせっかく止まった所を再度傷つけて出血したり、ティッシュのゴミなどが残ったりするとそこから炎症を起こす場合もあるそうです。
【鼻をつまむ】
鼻をつまむことで内部の傷を圧迫し、止血を促す!…と、古典的な感じですが実はこれが一番有効な方法らしいですね。つまむ際は鼻の根元ではなく小鼻の部分をつまんであげる事が大事。この状態で大体10~15分もすれば止血は完了します。
冷やしながら行えば、血管が委縮する為にさらに効率よく止血をすることが可能とされます。
出血が続いたり、何度も繰り返すような場合は傷の深さや出血の位置が鼻の奥だったりすることもある為に診てもらう方がよいでしょう。
鼻の奥の部分にある「嗅細胞」がある部分は、その名の通り匂いを感じ取る部分であると共に薄骨一枚挟んで脳が反対側にある部分でもあります。その通り、直上に脳がある訳ですので実は鼻を傷つけるのは非常に危険だったりします。