3月9日は雑穀の日!こんなにあるぞ、雑穀の種類!

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天下泰平の江戸の時代。現代にも多く残る多様な文化が作られた時代でもあります。

そんな江戸時代には、江戸の街を中心に広まった食文化として「白米」があります。

今まで、将軍とか殿様とかしか食べれなかった白米が庶民も食べれる時代になりました…とはいえ、まだまだ地方や田舎の方まで白米の文化が広まった訳ではなく、あくまで江戸などの主都の一部がそうなっただけでいた。

その為「江戸には仕事もあって、白飯も食べられる」と言って、田舎から江戸に移り住む人たちも多かったそうです。

しかし、時をほぼ同じくして…江戸の街に一つの奇妙な病が流行り始めたのだとか。急に心臓に動悸が走ったり、締まるような感覚が有ったり…かと思えば四肢がしびれてみたり、と症状の大小は有れども、それらは共通の症状を持っていました。

医者にかかっても、原因は分からず…憧れで江戸に来て仕事を始めた物の、この病のせいで泣く泣く田舎に帰る事に…と言った人も中にはいたんだそうです。

医者も原因も治療法も分からぬとした病気…しかし、不思議な事に江戸を離れると時を追うごとに順々に回復していくと言う。

そして、この事から多くの人は「江戸に住むとなる病気」という事で、これを「江戸患い」と言うようになりました。

 

さて、この江戸患い…正体は「脚気」であるのですが、なんで食も仕事も様々ある江戸で拡がり、田舎ではあまり見なかった病気なのか?

答は簡単。地方の食事…農民が食べていた雑穀米の方が栄養(ビタミンB)が豊かだったからです。

現代でも健康食と言う事で雑穀を含んだお米…雑穀米が売られていますが、実際にどのような雑穀が含まれ、どのような栄養があるのでしょうか?

 

【雑穀一覧】

玄米:精米されてない状態の米。白米よりビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含む。

胚芽押麦:胚芽を残した大麦。ビタミン、カリウム、カルシウム等を多く含む。

黒米:別名、紫米とも。ビタミン、リン・カリウム等のミネラルを多く含んでいる。

きび:五穀の一つ。キビダンゴの原料。ポリフェノール、鉄分、ミネラルが豊富。

あわ:五穀の一つ。ビタミンB郡、鉄、食物繊維を豊富に含んでいる。

ひえ:五穀の一つ…と、される時もある。ビタミンB郡や食物繊維を多く含む。

ハトムギ:元々は薬用として使われていた。ミネラル、アミノ酸が多い。

トウモロコシ:日本でもおなじみトウキビ。炭水化物、ミネラルが豊富

大豆:日本でも様々な料理に使われる豆。ご存知の通り、高タンパク質。

黒豆:大豆の品種の一つ。色素の成分であるポリフェノールを含んでいる。

うずら:いわゆるインゲン豆の一種。アミノ酸を多く含み、特にリシンを多く含んでいる。

ゴマ:健康食として有名なゴマ。ビタミン、ミネラル共に多種多様な物を多く含んでいる。

小豆:餡子の原料。無機質やビタミンが多く、亜鉛などが多く含まれている。

ソバ:細かく挽いて、練る事で蕎麦となる。ビタミンB郡やルチンを多く含む。

キヌア:南米アンデス山脈産の疑似穀物。リンやマグネシウムが多く、葉酸も豊富。

アマランサス:昔は観賞用として栽培されていた。リン、マンガン、鉄分が豊富。

 

其々が小さくとも、数集まり量を取ればバランス良い栄養を得られるのが雑穀米の良い所。

 

江戸時代に誰もが憧れた白米。そして、その白米によって引き起こされた江戸煩い。

当時は一人当たり一日五合の米を食べていた時代であり、さらには米の量は多いがそれにちょっとした味噌汁と漬物などが付くくらいで、魚などのオカズは良い所の武士でさえ月に2~3回と言う程度…明らかに米に偏り過ぎた食生活です。

結果、ビタミンが不足し江戸煩い…もとい、脚気になる人が急増したと言う。偏った食生活による健康被害と言うのはこの頃からあった訳ですね。