ゴキブリ…?いや、違う。気付きたくなかった謎の虫「紙魚」

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先月ゴキブリのお話をさせていただきましたが、今夏もまた害虫繫がりのお話を一つ。

足が速く、狭い所に潜り込み、 テカテカとした光沢のある体でソコソコでかい事が嫌われているゴキブリ。

蚊やハエも嫌ではありますが、あの大きさと動きの前ではゴキブリの方が上回ります。

嫌であってもそれが「ゴキブリ」と正体が分かっているのであれば、まだ対処の使用があります…しかし、それがゴキブリと同じような動き、大きさでありながら全く違う生き物であれば、そこに「正体不明」という恐怖が加わる訳ですから最悪です。

「そんなのは見た事無い」と思っている人は幸運です。実は知らないだけで、ゴキブリ以上の絶望感を与える害虫がいるのです。

 

その名も「シミ」。漢字で「紙魚」と書き、体長は1cm前後と言うも、以前筆者が見たものには1cm以上ある物もいた為、個体差は大きいようです。

形状は細長い涙滴型(漫画表現の涙とか汗の形)をしており、尾となる部分に三本の長く比較的太い毛が三本生えています。

身体の色は銀色で、その為に英語圏では「silverfish(銀の魚)」と呼ばれています。

翅は無く、強靭な顎や毒針、毒粉、毒液なども無いのですが、色が銀色をしている理由として体全体を鱗粉で覆っている事があげられる為、掴むと鱗粉が付く。

紙魚」、「silverfish(銀の魚)」の名前がさす通り、高速かつ泳ぐように床、壁面を這うのが特徴。あの蛇行移動は恐怖すら覚える。

 

埃や紙などの繊維状の物を好んで食べる為、散らかっている部屋よりも埃などが溜まっている家は要注意。また、繊維を食べる特性上、ペットを飼っている家でも抜け毛の季節で湿度気温が高まる時期には注意しなければならない。

夜行性かつ光に敏感で、光を放つ物の傍にはあまり寄らないと言う特性を持っています。

寿命は昆虫の中では非常に長い部類に入り7-8年は生き繁殖力も高いと厄介なことだらけ。

 

まだ救いな事が、食性が乾燥した繊維類である為に腐肉などを漁るゴキブリのように食中毒菌を宿さない事や、生活圏がカビなどが生えるジメジメした場所などで無い事から、体に危険な雑菌や微生物がゴキブリほどつかない所くらい。

 

見かけた際は、その特性故に割かし速い速度でランダムに逃げる為、ゴキブリ退治の時のような先読み攻撃が出来ず、ゴキブリホイホイには引っかからない(そもそも食性が違う為)事が非常に厄介。

ただし、 飛ぶための翅がなくジャンプする脚力も無く、比較的凹凸が無いと壁面の移動も出来ない為にガラスやプラケースのような、つるつるした壁面の物に落ちると脱出できなくなるので、これを使って罠を張る方法が駆除の手として使われる。

また、食性として繊維質な物を食べるほかにデンプン質の物にも引き寄せられる習性があります。

その習性を利用して、蒸したジャガイモを潰しておいておくと、シミがそれに引き寄せられてやって来る為、それを捕獲罠組み合わせて一網打尽にする方法や、気にならない人であれば物理攻撃に対する防御力はゴキブリよりもはるかに下がる為、軽く一撃を加えるだけで倒せてしまう。あまり強烈な一撃だと、身体が脆すぎる面から炸裂するように身体が四散する為に注意はしないといけません。

 

また、ジャガイモを主原料としてホウ酸団子を利用する手もあり、この場合には玉ねぎを混ぜるとゴキブリとシミの二通りに効果が在るホウ酸団子が作れます。

即効性と持続性がある為に効果は高いのですが、子供やペットが誤って食べてしまうリスクもある為に使用時には注意が必要です。

忌避方法としてラベンダーを使用する方法もあり、こちらは直接殺す事はできずともシミを寄せ付けない手としては有効です。

 

害虫は現れると直接な害が有るにしろ無いにしろ人を不安にさせる物です。しかし、的確な処理方法を知っていれば、実際に見かけた時に自分がどうすべきか落ち着いて判断も出来ます。害虫のお話、今回は紙魚についてでした。