それは本当にニキビ?そっくりだけど違う「粉瘤」

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肌の上にプチっと出来るニキビ…気にならないうちに無くなれば良いのですが、黒くなったり赤くなったりして炎症を起こし始めると何とも面倒な物…

一端、ニキビが出来てるのが分かると気になる…だけど、無理に潰せば傷跡として残ってしまう。なんともまぁ、厄介極まりない…

 

ニキビの正式名称は「尋常性ざ瘡」。炎症系の皮膚疾患の一つである。

日本では殆どの人が一回くらい出来た経験があり、特に若い世代に多いという。

主に毛穴にある皮脂腺が、皮脂分泌の異常や常在菌であるアクネ菌による炎症の作用によって塞がれる事で発症します。

取り合えず、毛穴の皮脂が溜まり過ぎる事が大元の原因となる為、皮脂を溜めないように小まめな肌のケアをすることが重要となります。

…さて、そんなニキビとパッと見ると似ているようですが似て非なる皮膚の症状として「紛瘤」と言う物をご存知でしょうか?

 

この紛瘤、皮膚の下に出来てポッコリと腫れる姿形はニキビとそっくりなのですが、まったく異なる物となります。

紛瘤は皮膚や毛根にある外毛根鞘が何らかの原因で皮膚内に入り込み、成長して袋状になった内部に角質などの老廃物が徐々に溜まって形成されていきます。

ニキビが皮脂によって詰まる事で形成されるのに対し、粉瘤は皮膚の内側に袋のような物が形成される事で出来るのです。

どちらも開口部が詰まる為に、内部に老廃物が次々とたまっていき大きくなっていきますが、ニキビはある程度大きくなると成長が止まるのに対して粉瘤はニキビよりもずっと大きく成長する傾向にあります。

時には数十センチもの大きさになり、 腫瘍のような形になる時もあるそうです。

 

基本的にニキビは洗顔と塗り薬等を使用することによって治療することが可能です。

対して粉瘤の場合は、発生した痛みや炎症を薬剤で取り除く事は可能になりますが、粉瘤自体は内部に溜まっていく角質などの老廃物の集まりなので薬の使用だけでは治療することが出来ません。

痛みが無い場合や気にならない場所、大きさが小さいのであれば放置していても問題はないそうですが、もしこれを治療するとなった場合には手術で粉瘤に小さな穴をあけて内部に蓄積した老廃物を摘出し、出来た袋状の部分を切除する事になります。

手術自体は炎症を起こしていなければ局部麻酔をして行う比較的簡単な物であり、炎症を起こしている場合は先に炎症を治療にて収めてからか、全身麻酔を使用しての手術になるそうです。

 

出来る箇所は、ニキビは顔や背中、胸部などの比較的皮脂分泌量が多い箇所にできやすい傾向がありますが、粉瘤は顔や首、耳たぶ等にできやすいと言います。

しかし、その通り皮膚が内側に入る事で出来るためどんな場所でも引き起る可能性が有り、複数個所に多発して出来る事もあります。

顔や首回りと言った例は、比較的目につきやすい場所であるがゆえに発症に気付きやすいと言った所もあるのでしょう。

 

さて、似ているけれども違う物である粉瘤。

…しかし、ニキビと粉瘤には一つ共通点があります。

粉瘤が出来る過程には自然と出来てしまう事もある一方で、傷などから作られる場合もあったりウイルス感染によって形成される場合もあると言います。

つまり、ニキビなどを潰したりして出来た傷口が原因で粉瘤を形成することがあるのです。

また、粉瘤は基本的には良性のものなのですが、中には稀に癌化する事もある為に急に成長し始めた場合には注意が必要です。

 

ニキビをいじったり潰したりすると悪化することがありますが、その一端に粉瘤の形成もあると言う事です。

粉瘤もニキビも出来てしまうと厄介なものですので、小まめなスキンケアを行ってシッカリ予防対策を取りましょう。