何か鳴ってる?鳴ってない?よく分からない『耳鳴り』

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漫画などでよくある表現。静寂を表す音…と言うと矛盾しているようにも感じますが、おそらくどんな人でも一度は耳に…もとい、漫画などで目にしたことが有ると思われるこの音。

すなわち「シーン」である。

「シーン」と大きく背景に書かれるだけで、そこが静寂に包まれているんだなぁと分かります…

が、静寂ってその通り音が無く静かだから「静寂」なのであり、「シーン」と言う音があるのはおかしいのでは?と思ってしまう筆者。

しかし、この「シーン」と言う音は実際に静寂時に耳の中から聞こえてくる音を擬音化した物であると言います。

 

本当に静かで何の音も聞こえない場所で耳を澄ませると耳の奥で音?とも何ともつかないような物が聞こえてくると思います。「シーン」とか「チー」とかそんな感じの甲高音だと思われますが…コレは『耳鳴り』とは違う物なのでしょうか?

 

約40%の人が無音の中で耳に感じている「音」の正体は「自音響放射」と呼ばれる物で、内耳から発生している音になります。

そう、鼓膜ではなく鼓膜の内側にある内耳部分からの発生している音なのです。

耳の中の内耳には「うずまき管」と呼ばれるカタツムリの殻のような形をした器官が存在しており、その内部に音を電気信号に変換して脳に伝える細胞があります。
それを通じる事によって、ただの空気振動が音に変換されて脳に伝わるのです。

この『振動を音に変換するための細胞』なのですが、実はこれが耳の中に聞こえる音を発生させる正体になるのです。

この細胞は人が気付かないだけで常に振動して小さな音を出し続けています。コレは、鼓膜より伝わってくる振動がいつ耳に入っても即座に電気信号に変換できるように、常時細かく振動をして機能を止めないでいる為になります。

車やバイクがすぐに移動できるようにエンジンをかけっぱなしにしているのと一緒ですね。

 

一方、突然耳に来て周囲の音をかき消す非常に甲高い音『耳鳴り』

聞える音も様々で、音の高さも様々。突然起こったかと思うと数分以内で治るものもあれば、全然治らない物もあったり、収まったと思いきや小さく音が鳴り続いていたなんて事もしばしば。

『耳鳴り』の方は「コレが原因」と言うにはその種類が多すぎて一概に言えないのでありますが、一般的に見たらコレが多いんじゃないかな?と言うのを取り上げるとすれば、ストレスや生活バランスの崩れからくる「自律神経の乱れ」や耳の弄りすぎなどからくる「耳の炎症」「加齢」あたりが多いかと思われます。(原因としては耳の病気や神経や脳の障害、薬の副作用などもある)

特に、耳鳴りと共に「眩暈」や「難聴」が一緒に引き起る場合や、数分経っても治る気配がない場合は何らかの異常があるとみて病院へ向かう事がすすめられます。

耳鳴りは治療が遅れれば遅れる程に治る確率がぐんぐん下がって行き、なんて事が無いように見えて地味に「聞こえない事or聞こえにくい事」に対するストレスや、音に対するストレスが高く、そのストレスによって更に耳鳴りの状態が悪化する可能性もあるます。

自分の事を考えたら一度は病院に行った方が良いかもしれませんね。

ちなみにかく言う筆者も二回ほど「突発性難聴」を起こしている為に、耳鳴りに付いてはイヤと言う程敏感になっています。(たまにキーンと来るだけで警戒してしまう…)

 

筆者が二度引き起こしている「突発性難聴」等は、かなりはっきりと耳鳴りが起こった瞬間が分かるのですが、他の物では割と分からなかったりする事も多いらしく、しばらくたってから耳が聞こえづらい➡片耳の耳鳴りが酷いと発覚する事も。

特に寝ている間に発症すると次の日に起きてから気が付かないパターンが結構あるんだとか。

人のみならず動物にとって大切な五感の一つである「聴覚」に関わる事ですので、少しでもおかしいと思ったら放っておかないでちゃんと治療を受けましょう!