武器にはならんが栄養効果はあるぞ!巨大な豆、刀豆(ナタマメ)

083f29f26c52097e6aee1ffe896ab208_s日本にも昔話が多数あるように、世界に目を広げてみると更に多くの物語があります。

アンデルセンの「人魚姫」や「マッチ売りの少女」、グリム兄弟による「赤ずきん」や「ヘンゼルとグレーテル」、「アラジンと魔法のランプ」や「アリババと四十人の盗賊」は千夜一夜物語…アラビアンナイトと言った方がわかりやすいかと思います。

物語には完全な想像の世界がある一方で、どこかしらにモデルが存在するものも多数あります。例えばシャルル・ペローの童話「青髭」。

青髭のモデルは一説ではジャンヌ・ダルクの戦友である「ジル・ド・レ」であるとも言われ、ブラムストーカーの有名な「吸血鬼」のモデルはルーマニア串刺公「ブラド三世」。日本昔話で有名な金太郎のモデルは源頼光の率いる頼光四天王の1人、「坂田金時」の小さい頃の話と言われております。

 

人物モデルがある一方で、それ以外の物でもモデルがある物は多数ありますが…この9月に旬となる物に、ある物語に出てくる物のモデルと言われる食材が1つあります。

野菜…と言うか豆類なのですが、その大きさは茎の長さで6m、実の大きさも一房で50㎝クラスになる物もあるという巨大なものです。

お分かりの方もいると思いますが、巨大な豆が出来る物語と言えば「ジャックと豆の木」です。

そして、そのモデルとなった植物が、9月から旬を迎える「ナタマメ」となります。

 

ナタマメは枝豆をでっかくした感じの豆で、その名の通り大きさと形から「鉈」みたいである為に「ナタマメ」と言われます。しかし、漢字で書くと「鉈豆/ナタマメ」ではなく「刀豆/ナタマメ」が正しいとか。

東南アジアが原産であるナタマメが日本に来たのは江戸時代頃であり、当時の日本では縁起の良い食べ物として重宝されておりました。昔も今も鹿児島県が主に生産しており、その他では鳥取県兵庫県が生産にあたっています。

 

ナタマメの食べ方は豆が出来てからの食べ方と、できる前の若鞘の状態とで調理法が違い、豆が出来ている物の食べ方は煮豆や白あん、他の豆と共に挽いてお茶としたり、豆ができる前の若鞘の状態では、炒めたり天ぷらにしたり、胡麻和えなどにして食べたりします。また、福神漬けの材料ともなります。

 

栄養に関してナタマメにて特筆すべきものと言えば、固有成分となる「コンカナバリンA」になります。ナタマメにはこのほかにもウレアーゼカナバニンと呼ばれる他ではあまり見ない成分が多数含まれております。

カナバニンアミノ酸の一種で、抗炎症作用血流促進効果、血液・体液を綺麗にしてくれる効果があります。抗炎症作用により鼻や喉の炎症や冷え症等から起こる、血流が滞る症状に対する改善効果があり、特に「排膿作用」歯周病蓄膿症などの膿がたまる症状に対して効果があります。

また、固有の栄養素としてあるコンカナバリンは、免疫力を向上と安定化、抗腫瘍作用を持っており各種の炎症に効果があるほか、自己免疫疾患であるリウマチなどの緩和が期待されております。また、腎臓の働きをよくする効果もあるのだとか。

ウレアーゼは「尿素」を「アンモニア」と「水素」に分解する働きを持っており、腎機能を活性化する作用解毒作用があると言われています。

このようなことから、腎臓や血流関係、炎症や蓄膿症や歯周病などにも効果があるとも言われています。

 

と、これを書きながら筆者も蓄膿症の気がある人なので、実はナタマメ茶を今現在飲んでみています。以前にドクダミでは試した事があるのですが…果たしてどうなるのか!?