殺虫剤に使われる成分:ピレスロイド…虫以外にはどう効くの??
虫ってどこから湧いてくるのですかね、と思う程に色んな虫が出てくるこの季節。
ハエや蚊はモチロン、よく分からない虫が出て来て変な声を上げることも…虫嫌いな筆者としては何とも恐ろしい。
なので、この時期に冷房機器と同じ位に、お世話になるであろう物が「殺虫剤」である。
最近ではあんまりニオイが気にならない物や、蚊取り線香みたいな物でも煙も少ない物が多く出ていますね。
しかし、そんな煙や匂いが無くなった分、逆に気になるのが殺虫成分による体への影響。
人体はモチロン、ペットの犬猫やインコ、ハムスターなどの小動物。
更にはお祭りに行けば金魚や夏の風物詩であるカブトムシを置いている家だってある筈で、そういった物への影響も気になりますよね?
そこで今回は、蚊取り線香や殺虫剤に含まれる成分 『ピレスロイド』が動物に影響を及ぼすか否かを見ていきたいと思います。
【Vs.人間】
殺虫剤を使う以上、最もその影響下に晒されやすいのが恐らく人間かと。
家の中で使う為、老若男女幅広い層の人達が影響下に晒される訳ですが、人体に関しては…当然ながら『毒性:極低』という事です。
ピレスロイドは人体に取り込まれても、神経に届く前に分解酵素にて無害化されて体外へと出されるので、基本的には無害なのである。
ただそれでも、呼吸器疾患を持っている人や過剰吸入・誤飲をすれば影響は出てきます。
【Vs.犬&猫】
ペットとして買っている人も多いワンとニャン。身体も人間よりも小さく、耐毒性も人間と異なる為に使用した際に心配になるのですが…犬猫に対する毒性も『毒性:極低』。
原理は人間と一緒で、体内で分解酵素に無害化される為である。ちなみに、ハムスターやモルモットも同じであり…気づいた方もいると思うが、哺乳類全般に無害なのである。
ただし、先の通り身体は人間と比べると小さい為、過剰吸入のラインが人間よりも低い事に注意。…それでも目の前でバシューとかけ続けなれば大丈夫である。
【Vs.鳥類】
インコなどの鳥類を飼育している人も多いと思われる。鳥類の呼吸器は哺乳類と比べると非常に複雑で大きい為に、こういった薬剤などの影響も大きそうであるが…『毒性:極低』。
影響は非常に低いのである。理由は前にも述べている通り分解されてしまうからで、注意点も一緒になるのである。影響が殆ど無いと言っても身体が小さく、さらには呼吸器も発達しているのでいる部屋での使用の際は、過剰使用に注意して換気を心がけましょう。
【Vs.魚類】
この時期、お祭りなどで取ってくる機会もあり、中には熱帯魚を飼っている人もいると思われます。ガスを直接吸う事もなく、今までの例から考えると大丈夫そうな気もする…のですが『毒性:高』なのだ。ホントに要注意である。
ピレスロイドは水に溶けやすく、さらに他の動物と違い魚類は分解酵素を持っていない。
しかも、基本的に水生生物は水質の変化に弱く、熱帯魚や観賞用の小エビ等が残念になってしまう事も。水槽のある部屋での使用はやめておいた方が良い。
【Vs.カブトムシ&クワガタムシ】
いわずもがな殺『虫』剤なので、虫に例外は無い…効果は待ったなしの『毒性:極高』
【Vs.両生類&爬虫類】
カエルやトカゲ、蛇を飼っている人もいると思われ、爬『虫』類だから効くんじゃないの?と思い、取り上げてみたら…『毒性:極高』。まさかの非常に高い効果らしい。
この二種に関しては毒性を分解する事が出来ずに中枢神経に作用するため、痙攣や麻痺を引き起こし死亡する例も珍しくないのだとか。なので飼育部屋では厳禁である。
と、各生体に対する殺虫剤の主成分『ピレスロイド』の影響はこんな感じなんだとか。
人間をはじめとする哺乳類や鳥類には、ほぼ効果が無く…虫類や爬虫類、両生類、水生生物には効果が出るので注意という所ですね。
しかし、先の通り基本的には害は少ないのですが、万が一肌に直接かけてしまった場合には、石鹸などを使用してよく洗い、口の中に入ってしまった等はよくすすいでください。
先のように何らかの症状が出た場合には、決してほおって置かずお医者にかかるようにしてください。
皆さんも使う際には換気をしながら、周囲に気を付けて使いましょう!