美味しく身体に良い秋の味覚「栗」

秋の味覚の代表と言えば『栗』マロンである。

ある意味でコレを最初に食そうと思った人は何を思って食べたのか…を考えてしまう。

外周は鋭いとげがびっしりと並び、ようやく開いたと思っても割と固い殻がお出迎えする…そして生で食べるとそこまで美味しくない。

え、栗って生で食べれるのかって?実は食べられるんですよ~…ただ、先の通りそんなにおいしくない上に、確率栗虫と当たるので何とも言えませんが。

ともあれ、一番初めに栗を食べてくれた ご先祖様のおかげで、我々は栗のおいしさを知る事が出来て、秋になると様々な栗のお菓子を堪能できる訳です。

 

お菓子の他にも栗ご飯や茶わん蒸し、栗金時などの料理にも使われる栗。

この時期になると市販される物も多くなるのですが、『秋の栗拾い』がある通り、山などに行って栗を直接拾ってくるパターンもあります。

その際には、栗の内側の鬼皮部分に艶ッとした光沢があり、尻部分が大きい物を選ぶと鮮度が良いと言います。

持った際に重みがある物も美味しいと言われるのですが、この場合は中に栗虫が入っている場合もあるので、ぐるりと栗の周りを見て穴が無いか確認しましょう。

 

さて、秋の味覚である栗は美味しいだけが取り柄ではない。

栗には疲労回復に良いと言われるビタミンCが含まれております。しかし、ビタミンCは熱によって分解される為に、基本焼いたり蒸したりと熱を通して食べる栗とは相性が悪いように思えるのですが…クリに含まれているビタミンCはデンプンによって包み込まれており、熱の影響を受けにくくなっている為、熱した後でも効力を失いにくいのである。

この時期は、寒暖差による体の疲れが見えない所で蓄積していく為に、疲労回復の元であるビタミンCはありがたいのである。

 

他には肌をキュッと引き締めてくれるポリフェノールの一種、タンニンも含まれている。コレは主に渋皮の部分に多く含まれており、渋みの原因はコレのせいである。

抗酸化作用を持っているタンニンには色々な効果があり、皮膚やその下の血管を引き締めてくれる効果がある為に、汗を抑制してくれる効果があったり…メラニンの増殖を抑える効果もある為に、日焼けを抑えて色白の肌を保つのにも役立ちます。

秋の時期は、夏程ではなくとも日差しが強かったり気温が高くなったりする事も多々ある為に、汗をかきやすかったり強い日差しによる日焼けに注意が必要な時期であります。タンニンはこういった悩みを解決してくれる良い成分になる訳です。

 

また、意外とも言えるのが栗に含まれている食物繊維の量。

栗の中に含まれている食物繊維は、同じくこの時期に取れる食物繊維の多いスイーツである「サツマイモ」と比較して2倍近い食物繊維の量を含んでいるのである。

クリに含まれている食物繊維の多くが不溶性の食物繊維である為に、お腹の中で水分を含んで膨張し老廃物などを体外へと排出させて腸内環境を整えてくれる作用を持ち、腸内活動を活発化してくれます。

腸内環境の良し悪しと体調に関しては密接な関係にあり、腸内環境が悪くなれば免疫機能も下がると言った具合に関係性がハッキリとしています。

今から寒くなって行く時期、風邪なども増えてくる訳ですので身体の免疫機能にはしっかりと頑張ってほしい所。食物繊維を取ってお腹の中から綺麗に調子を整えていきたい所ですよね。

 

しかし、そんな美味しいところだらけの栗にも落とし穴が。それは、非常にカロリーが高い事である。

何も調理していない生の栗でも5個も食べればご飯茶碗1杯分と同じくらいのカロリー量となり、砂糖で煮たりすれば当然ながらカロリーはさらに上がるのである。

なので、身体に良い要素も多いも、食べ過ぎには注意なのである。

 

筆者は栗単体ではあんまり食べないのですが、モンブランとかは好きですね~うま~