諺・迷信の中にある、意外と本当のお話
日本のみならず世界各地でいっぱいある「迷信」や「諺」。内容は様々であり、道徳的な意味合いを持つ物だったり、警告を促す物だったり、縁起に関わる物だったり、日常的な物だったり…
しかし、大体の物が信憑性や化学的根拠に欠けている物で、「信じるor信じない」は自分次第な所があったりします。
例えば有名処で「猫が顔を洗うと雨になる」。
筆者の家には三匹(四匹)のお猫様がおりますが、うち一匹…三毛助ちゃんは、ほぼ毎日顔を洗っています。もし雨が降るのなら、筆者が住んでいる地域は何年も前からずーっと雨がやまない街となっている事でしょう。
とまぁ、こんな感じで科学的…と言うかフツーに考えれば「ないよね」と思え得る事でも、迷信や諺の数を見ると、色々と昔は信じられていたのかなと思ってしまいます。
大抵は科学的・生物学的根拠がない物たちの中、偶然か計算か…中には本当に効果があったりするものもある訳だからびっくりです。
本日はそんな昔からある迷信や諺の中でもそれだけで終わらせないお役立ちの物をご紹介します。
【宵越しの茶は飲むな】
「一度使い、一晩おいた茶葉を使ってお茶を飲んではダメ」という物。茶葉にはカテキン等の殺菌成分を含んでいるのだから大丈夫では?と、思われるでしょうが一度使ったお茶はお湯にカテキンが溶けだしている為に、茶葉からカテキンが流出している状態になります。
その為、残った茶葉に殺菌作用は無く…さらに一度濡れている為に雑菌の繁殖や腐敗、カビの繁殖等が普通に行われます。
その為、一晩おいた茶には大量の雑菌やカビが繁殖しているので、それに湯を注いで飲むのは食中毒に発展する可能性があります。
【へそのゴマを取ると お腹が痛くなる】
おへそ部分はくぼんでいる為に込みなどが溜まりやすく、掃除をしたくなりますが…よほどでない限りはいじらない方がよろしいとの事です。
と言うのも、おへその部分は瘢痕化した血管であり、そのすぐ下に腹膜・直腸が存在しています。本来の腹部の構造は皮膚の下に脂肪層、腹筋が存在しその下に腹膜があるのですが、臍の部分のみ例外で脂肪・腹筋がありません。
なので、無理にいじり感染症を引き起こした場合、腹痛を起こしかねません。
【ツバメが低く飛ぶと雨になる】
雨が降る直前には気温が下がり、地上付近の湿度は急激に上昇します。そうすると、虫の羽や体表に湿度による水分が付着するので昆虫の体は必然と重くなります。
虫の体がいくら軽いとはいえ、わずかな筋肉と薄い羽根によって飛行する為に少しの重みが足されるだけで、虫は飛行能力を急激に低下させる為、いつもより低い位置を飛行するようになります。
そうすると、それらを餌にしている燕も本来より低い位置で餌をとるようになる為、ツバメが低く飛ぶと雨になると言う訳です。
【梅は食うても核食うな】
梅のみならず、バラ科の植物の葉や未熟な果実、種には少なからずとも青酸系の毒素であるアミグダリンやプルナシンを含んでおり、これ等の毒性は、胃液による分解によって有毒性を発揮します。
梅の天神様と言うのは、その通り中心核…種子の部分となる為に毒性を持っている訳です。
ただし、この毒性は梅が熟成するとともに種から消失して行き、未熟な果実であっても梅干しのように加工した物では毒性が消失・低下している為、問題はないとの事。
あくまで「生」で「未成熟な物」が危険と言う訳です。昔は食べていたからこういった迷信が生まれたのかもしれませんね。