認知症と生活習慣

dd4d6d5abed0a8ded2549de2b166bd96_s認知症は、近年高齢化社会が急激に進んでいる日本においては課題のひとつともいえる病気です。 認知症は年をとることにより起こる記憶障害等の病気や障害をさすものであり、脳血管障害やアルツハイマー、その他が含まれています。

 

認知症の主な症状としては、共通症状として記憶障害や見当識障害(時間や場所、人物が分からなくなる)、認知機能障害(計算・判断能力の低下や失語症)があり、さらに個別に生じる障害として幻覚、妄想、徘徊等を始め様々な種類の症状が存在します。

 

この認知症の原因については様々な要因が考えられ、年齢的な物や遺伝からの物、外傷が原因の物や、そもそも原因がまだ分かってないものまで様々です。 しかしながら、その中でも生活習慣が特に大きくかかわっているのは確かです。 「糖尿病」、「高血圧」、「肥満」・・・飲みすぎや食べすぎ、運動不足や喫煙等の不規則な生活習慣からおこる「生活習慣病」。それらが血管障害というものを引き起こして脳に障害を起こしたとき・・・認知症というものになります。

 

高血圧は「心筋梗塞」や「心不全」、「動脈硬化」や「腎不全」を起こすほか「脳梗塞」や「脳出血」等の認知症の引き金となる重大な病気を起こすリスクが高く、その割合は常人の3.4倍という話もあります。 糖尿病は膵臓からのインスリンという物質がうまく分泌できずに、糖分が血液中に溜まる、またはインスリン抵抗性というのが出来てうまく糖分を吸収できずに血液中に糖分が溜まっていく病気のことです。 インスリンの分泌が低下すると、脳内のアルツハイマーを誘発する物質であるアミロイドβが蓄積されるため、通常の人よりもアルツハイマーの発症率が上がるという研究報告が出ており、その発症率は常人の4.6倍とも言われております。

 

このように生活習慣病から認知症が発症する可能性は大きくあるわけで、常日頃の生活習慣の見直しが、最も簡単な認知症の予防と言えるでしょう。 そして認知症の疑いが出たのならば、「どうせ治らない」ではなく、病院で見てもらうことが一番です。程度が軽いうちに症状の進行を遅らせたり、場合によっては病状を治らせることも出来るそうです。 まずは1人で悩まずに相談してみることが大切でしょう。