鍋にしてよし、揚げてよし、焼いてよし。冬こそ牡蠣が美味くなる!

oyster-1522835_1280「雪やこんこ、あられやこんこ」の歌い始めでおなじみの皆さんご存知の童謡「雪」。まさに今がそんな季節ですね。 犬は喜び庭駆け回り、猫はこたつで丸くなると言いますが、例にもれず我が家の三匹猫もコタツ…は、無いのでストーブの前にどてーんと寝転がっています。夏の内は帰宅すると出迎えてくれたのに、今はストーブの方が優先なのですから悲しいものですね。  

さて、話は唐突に変わり…この時期から寒さ厳しくなるにつれて美味しさが増す食べ物に「牡蠣」があります。正確に言うと「真牡蠣」が旬ですね。「岩牡蠣」は時期がずれて、7月~9月にかけてとなります。 この時期の真牡蠣は産卵時期に合わせて栄養を蓄える為、身が大きくなり美味しさも増します。今時期だと、温かい物として食べたいですね。鍋や焼き物、フライも良いですね。  

牡蠣は健康に良い食べ物として…か、どうかは分かりませんが、古い時代より食べられており、日本では縄文時代より食され、海外では古代ローマ帝国が牡蠣の簡単な養殖をおこなっていたとされております。 ちなみに、日本人は魚介類の生食を好み、海外の方だとあまり生食を好まれない傾向が強いのですが、牡蠣に関してだけは海外の方が進んでおり、日本は明治時代に初めて外国から牡蠣の生食の影響を受けたとされております。 さて、牡蠣が健康に良いことは皆さんもよくご存知だと思いますが、逆に漠然と健康に良いとだけしかわからない人も多いのかと思います。 牡蠣の成分から見た場合、主となる健康効果は分けてこの四つになるでしょう。  

「肝機能の強化」 牡蠣に含まれるタウリンの力は肝臓の働きを助け、肝臓の能力を強化してくれます。肝臓は体内に入ってきた化学物質や毒物を処理する器官であり、その処理速度の速さと処理できる物質の種類の豊富さから巨大な化学工場に比喩される器官であります。 しかしながら、生体器官である以上、休息は必要になります。特に現代の食品の中には様々な科学物質が含まれており、肝臓は常に疲弊状態になっております。 そんな肝臓の力を助けてくれるのがタウリンです。ちなみにタウリンは水溶性の為、茹でられると水に溶けてしまう点が注意です。  

「血圧を整える作用」 また、タウリンの力と共に牡蠣に含まれるEPAの力は、血圧を正常にしてくれる事が出来ます。タウリンには降圧作用と共に心臓の働きを正常に抑える力があり、それにより血圧を抑える事が出来る他、含まれるEPAの力によって、血液の流れを改善し、血栓が起きづらい血液環境にする事が出来ます。  

「免疫機能を強化してくれる」 牡蠣には様々な栄養素が含まれており、皮膚や粘膜などの身体を守る役割を持つ物を強化するビタミンA、直接な免疫力を高める亜鉛、体にエネルギーを与える糖結晶のグリコーゲンなどが存在します。これらの栄養素の働きにより、病気からの予防または、病気になってしまった時のケアに非常に優れていると言えます。  

「精神安定の効果」 牡蠣に含まれている成分の1つに牛乳でおなじみのカルシウムがあります。皆さんご存知の通りカルシウムは骨格の形成に必要な栄養であり、また、血小板などの血を固める成分にも影響があります。他にもカルシウムにはストレスを和らげる作用があり、神経伝達物質の働きを助け、緊張や興奮を静めてイライラを抑える効果もあります。  

他にも牡蠣の中には「ヘム鉄」等の鉄分、多種にわたるビタミン類とミネラルなどが入っており、まさに海の栄養素を一つに固めたような食品です。ただし、毎年起こる事態として、牡蠣は貝の中でも特に中毒を起こしやすい物でもあります。なので、ご自分での調理には十分お気をつけてください。