日本の秋の味覚…昔話にもよく出るヨ!柿のお話

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筆者がまだ幼かったころ、テレビではまんが日本昔ばなしをやっており、あれもずいぶんと長らくやっていた物で、今思うと日本にも色んな昔話があるのだなと感心させられます。 日本昔話で、覚えているのが「最初のお話のタイトルと音楽のテンションから、どんな雰囲気の話なのかが大体わかる」というのだけですね。 暗い曲と、語り部が重い雰囲気の市原悦子なら注意。これが常田富士男なら危険。  

 

さて、そんな「まんが日本昔ばなし」の中でもやってことがあるさるかに合戦。日本で有名な昔話の一つですね。 内訳は、ずるがしこいサルがカニを騙して殺し、その仇討ちをカニの子供と協力者(栗、蜂、牛糞、臼)が行うという内容ですが、地域や時代によって若干その内容が変化しており、本来は最後の臼でサルはつぶれて死亡するはずが、その部分が改心するに留まったり、そもそも最初の親ガニもケガをする程度だったりとまちまちです。 ちなみに、本当に初期の猿蟹合戦(江戸時代)の頃だと「栗、蜂、牛糞、臼」ではなく「包丁、蛇、蜂、臼、昆布」と一人増えている上に、もう殺す気しか感じない編成になっています。  

 

その「さるかに合戦」の話でも重要となる柿木。 東アジア固有の植物で、何気に日本の生産率は世界第三位と珍しく上の方に来るという。 果実はもちろん、葉から木からすべてが何かしらの形で使える植物です。 一方で成木の木質は非常に硬い物の、折れやすいという性質上、登って最初は大丈夫でも、突然に枝が折れて落下してけがをする事があり、古くから柿の木に登るのは危険な行為とされています。  

 

さて、この時期に旬となる柿ですがビタミン類はCとA、後はカロテンと糖質が多く、カリウムも含まれます。ただし、干し柿を作る際にお湯抜き(35度~45度のお湯につける)をすると、ビタミンCが水溶性なために外部に溶け出てしまうため注意が必要です。 柿にビタミンCと言うイメージがあまりない方も多いと思われますが、実はレモンに匹敵するほどのビタミンCを保持していたりします。 一番、ビタミンCの量を取りたい場合は干し柿ではなく、甘柿をそのまま食べるのが一番良いでしょう。ビタミンCは抗ストレス作用を持っている他、外からのウイルスや細菌に対して抵抗力を高める免疫力の強化があったするので、ちょうど風邪やインフルエンザなどが流行りだすこの季節にはよい果物とされています。

 

干すと失われるビタミンCのような成分がある一方で、干すことにより増加する成分もあります。 干し柿のほうが多く取れる成分は「カリウム」があります。 大元の柿100gの中には170mgのカリウムが入っていますが、これが干し柿になると一気に670㎎にまで跳ね上がります。 カリウムには体内の水分量を調節したり、塩分などのバランスをコントロールする重要な役割があります。 他にも「マンガン」や「マグネシウム」などの主にミネラル類に関しては、干し柿にした方が効率よく多く摂れるようですね。 ビタミンを優先してとるか、それらのミネラルを優先してとるか…まぁ状況次第で変えるもよし、好きに食べるのもよしといった感じでしょう。ただし、干し柿にすると糖度が上がる分、必然的にカロリーが数倍以上になる事に注意が必要です。 後、初めて食べる人は心して食するべし。最大糖度では砂糖を超える(砂糖の1.5倍近い甘さ)場合があると言います。

 

今の若い人たちじゃぁ、あまり干し柿を食べる機会もないと思いますし、昔はよく見られていた柿を吊るして干す風景も見られなくなりました。 人が都心部に移り住んで言うにつれて、そういうのを行っていた農村地区は過疎化が進んで、実際にやる人が少なくなっているのが現状と、今じゃそれ以外のお菓子などが多いからでしょうね。昔はあっちこっちにあったから食べる機会なんて結構あったのに、今では買わんといけないとは…しかも、ちょっち高いという。 とはいえ、干し柿じゃなければ普通に買えるので普通に楽しむ分にはそちらでもよいでしょう! 今年はかなり良くできたらしく、例年よりも甘くておいしいらしいですのでこの機会にぜひ!