どんな栄養も取り方では毒にも薬にもなる…「たんぱく質」

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どんなに身体に必要な物や栄養素になる物であっても、量が多すぎれば毒になり体を傷つける諸刃の剣となります。何事も度が過ぎると言うのは良くないのです。

取り分け我々の生活の中で、特に多く口にする機会があるであろう特定の栄養素たち…最近は、摂取量が多くなる事を危惧して制限を呼びかける声も多くありますが、その多くの栄養素についてどのくらいの認識を皆さんは持っているでしょうか?と言う訳で今回はその中の一つ、三大栄養素が一つたんぱく質についてのお話です。

 

【たんぱく質】

 

三大栄養素と言うようにタンパク質は人体を構成する栄養素の中でも特に大切な物になります。

一日の基本摂取量として必要なたんぱく質の量は、WHOFAOからの報告によると「1日の必須エネルギー量の10-15%」と言う事で、成人の必須エネルギー量を男性2660kcal、女性1995kcalとした場合にはこのような感じになります。

・男性2660kcal×0.15÷4kcal(1g辺りのcal量)=100g

・女性1995kcal×0.15÷4kcal(1g辺りのcal量)=75g

100gと聞くと少なく感じる量ですが、肉類の中でも比較的タンパク質が多い生ハム(100g)で摂取タンパク質24.0gだったり…丸干イワシ(100g)、いくら(100g)で約32gと意外と少ないという。ステーキ(200g)だと以外にもさらに少なく約28gになる。

とは言え、地球上の生物を構成する物質はタンパク質がメインである為に、動植物関係なく人が口にする物の殆どにたんぱく質が含まれています。なので気が付くと意外と摂取しているなんて事もあり得ます。

 

さて、タンパク質には二種類が存在しており、それが「動物性たんぱく質「植物性たんぱく質になります。

「動物性たんぱく質」は豆類を除く動物の肉・乳・卵から摂取できるタンパク質で、特徴としては人の身体に必要なアミノ酸がバランスよく、満遍なくそろっている事になります。

このタンパク質から摂取できるアミノ酸の数々は「必須アミノ酸」と呼ばれる人体に必要不可欠な栄養素になります。

「植物性たんぱく質」は豆類・堅実類などに多く含まれているタンパク質の事で、動物性のタンパク質を取ろうと思うと必然的に脂質も取る事になるのですが、植物性たんぱく質は動物性の脂質は当然無く、脂肪分が含まれるとしてもΩ3脂肪酸のような身体に良い脂肪になります。

しかし、タンパク質で見れば動物性よりも少ない物が多く、それなりに摂取しようと思った場合はかなりの量を取らなければなりません。

 

必須アミノ酸を摂取する為にもタンパク質は必要なのですが、量を摂取しすぎると非常に腎臓への負担が大きくなります。

タンパク質が分解されると、アミノ酸と一緒に窒素化合物が発生し尿素となって外に出ていきます。その尿素を血中より分ける作業を担うのが腎臓になる為、タンパク質を過剰摂取することによって腎臓を疲弊させることがあります。プロテインなどを飲む人は注意しましょう。

逆にタンパク質不足になった場合、当然ながらタンパク質で構成されている筋肉量が減少する為にそれに伴い代謝能力も低下。そうすると、免疫能力も下がる為に病気になりがちになってしまいます。

 

どんなものも取りすぎもダメですが、足りなさすぎもダメなものです。

その辺のバランスを考えながらしかと食事をするようにしましょう。