湿気多い今の時期…お薬保管は大丈夫?

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例年ですと7月くらいから徐々に増えてくる台風の上陸。

ここ数年は毎年のように大被害を発生させているので筆者的には非常に怖い所…しかも最近はちょいちょい地震も来ているので、同時に来たりしたらと思うと何とも恐ろしい。

まぁ、なので日頃から防災用にラジオとかライトを用意して、避難できるようにはしているのですが…この手は来ないに限ります。

 

さて、防災から離れますが…もうじき台風時期と梅雨の時期に入ります。つまり、 ジメジメとした湿気の多い時期ですね。

このイヤな湿度は食べ物や衣類、家屋等いろいろな場所へと悪影響を及ぼすのですが…そんな影響を及ぼされる物の一つに『お薬』があったりします。

キッチリ、個包装されている物であれば大丈夫でしょうが、瓶入りになってる物や一度間違って封を切ってしまったものなどは注意が必要です。

 

さて、今回はそんなお薬の劣化の話になるのですが…薬を劣化させてしまう原因は先の『湿気』だけではなく、他に『日光』『温度』の2つがあり、この時期の『湿度が高い』『日差しが強い』『気温が高い』のどれもと合致してしまいます。

食べ物と一緒で、ちょっとした油断によってお薬の劣化が一気に進んでしまうのが今の時期であり、管理にはちょっと注意が必要な時期なのです。

 

PTP等のシートや袋に入っている状態であれば『湿気』に関しては問題が無いでしょう。

しかし、飲み忘れ防止の為にバラバラにして別の容器に入れていたり、間違って封を切らってしまっていた場合には注意が必要です。

紛薬、錠剤はあの粉末全てが『お薬』ではなく、基本的には飲みやすいように、薬効成分の他に様々な添加物が混ざっています。

この添加物にも種類があるのですが、比較的湿気を吸収しやすい物が多く、紛薬や口の中で溶けるタイプの錠剤などは湿気を吸収して変色する事も多々あります。

また、カプセル剤等はカプセル部分が湿気を吸収してべたつくようになり、雑菌などの繁殖を加速させますので注意をしたい所。

もし、封を開けて保存や間違って開けてしまった場合には、なるべく早く消費するか吸湿剤と一緒に保管するようにしましょう。

 

封されている状態でも薬に影響を及ぼしてくる厄介な物が、光と温度。

そんなに影響がなさそうな雰囲気もする訳ですが、長い時間これらにさらされる事によって、目には見えずとも内部で成分や性質が変わってしまうことも結構あるのです。

光で劣化するのか?とも思われますが、世の中には『光分解』という現象がありまして、これに含まれている紫外線の影響により薬の成分が変質したり効力を失って意味が無くなってしまうことがあります。

また、高温状態も薬を悪くする原因の一つになります。余程特殊なお薬でない限りは高い温度に長時間さらされると成分が分解してしまう恐れがあり、本来の効果が出にくくなる場合があります。

また、点眼薬や液剤などで一度使用している場合ですと、内部で雑菌の繁殖が進む可能性が高いので、なおさら注意が必要となります。

シロップ剤などでは糖分が含まれている為に劣化がはやくなります。

 

温度に関しては、逆にキンキンに冷やし過ぎてもダメな場合もあり、点眼薬や液剤の場合は凍ってしまうと成分が分解してしまう為に効果が無くなってしまう場合や、薬効成分が結晶化してしまう事もあるので冷やしすぎにも注意しましょう。

特に冷蔵庫などの場合は冷たい空気が出る場所のソバに置くと凍ってしまう事もあるので保管場所には注意が必要です。

 

飲む薬の種類によっては、効果が無くなってしまうと生活に支障が出たり…最悪、命の危険が心配される物もあります。

この時期のお薬も食品と同じで、注意して保管するようにしましょう。