今年も暑くなってきた!汗をかく季節の汗疹のお話

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休みの日。家の脇にある古い側溝から雑草がわらわら伸びている事と、そのせいで虫が出て来るのでは?と思った筆者は草むしりをする事に。

除草剤を撒けばパパっと手早く済ませられるのであるが、ご近所さんで畑をやっている所がある為、何かの間違いでそちらに薬剤が行くと困るので手作業なのである。

気分が乗っている内にやり始めた物の、思いのほかジリジリとした太陽の熱気が強く、少しやっただけで汗が滝のように流れてくる。
しばらく作業を進めていくと、雑草を取り除いた側溝の底を走る謎の生き物が現れびくっとする。

なんだべっ!と正体を探ると、どうやらカニのようで一安心。こんな暑さであっても元気いっぱいなカニが羨ましい。

 

一仕事を終えて汗だくになった筆者。シャワーを浴びて汗を流そうと思ったら、何やら肌が痒い事に気が付き、 虫にでも刺されたかなと思い見てみると赤くなっている。

しかし、腫れている感じが虫刺されと異なるのと、汗だくだった状態から見て何年ぶりになるか分からない「汗疹」が出来たのだなと実感。

 

汗が出る暑い季節ならではの皮膚疾患である汗疹。

原理は簡単で、本来汗が出るべき汗腺の出口が汚れや汗のせいで閉じてしまい、汗腺内に出るべき汗が停滞してしまう事で炎症を起こすのである。

単純に”あせも”と言っても三つの種類に分けられ、それによって症状が異なります。

最も軽度なのが『痒みが無く、小さな水泡がプチっとできる汗疹』稀にほんのり赤くなる事もあるが…ほとんどの場合は汗疹と気が付かないまま治ってしまう。

最も認知されているのが 『赤く僅かに丘疹が出来て痒くなる汗疹』。汗疹=痒いというイメージがすぐ出る当りから、汗疹と言った場合にイメージするのはこの種類だと思われます。

子供の頃に、出来て痒くて引っ掻いて、傷になって痛くなる思いをするのはこのタイプ。

そして最後。最も知名度が低いタイプである『白っぽい丘疹で痒みの無い汗疹』。特殊な環境下でなる為に、普通ではあまりお目にかかる事の無いタイプの汗疹ですが、この種類の汗疹が全身に広がると汗が全然出なくなるので熱中症に陥るリスクがぐんっと跳ねあがるのだそうです。

もともと熱帯のような環境で起こることが多い汗疹のようですが、近年の日本の夏はその通り気温がガンガン上がってきているので、油断していると大変な目に合う日が来るかもしれません。

 

さて、基本的に汗疹は、最初の水疱様の物であれば特に治療せずに放っておいても治るのですが、赤くなって痒くなるタイプの汗疹は汗腺を塞いでいる汚れを取り除いてあげる事が重要になります。

最も良い方法は暑いお湯に入浴する事で、お風呂に入る事で体表の汚れを落とし、身体が温まる事で汗腺が広がり溜まった汗が外へと排出されるので汗疹の治りが早くなります。

また、汗をかいてさっぱりしたらある程度涼しい部屋で過ごす事も重要になります。

 

その後もどうしても痒みが続く場合は、我慢せずに炎症止めのクリームなどを使用するのが良いでしょう。

痒いという事は炎症が続いている状態ですので、そのままだと再び汗腺が炎症で塞がり汗疹が再発してしまう恐れと、無意識のうちに引っ掻いて傷になってしまう恐れがありますので、塗るのと塗らないのでは治るまでの時間にかなりの差がでるかと。後、精神的にも楽。

どうしても炎症止めのクリームだとステロイドとかその辺で抵抗があるのであれば、古典的な方法ではあるものの冷やすのも一つの手かと。

その場合は冷やし過ぎによる凍傷に注意になります。