暑い時こそ食べたくなる「辛い物」!だけど体にはどうなのか?

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人が生活していくうちで最も大切な物が「衣・食・住」と言われていますが、その中でも食を支える感覚でもある味覚。

甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の基本となる5種の他に「渋み」や「清涼感」等の感覚からくる準味覚の物を含め、人は様々な味を舌で感じる事が出来ます。

 

その中で準種に入る味覚の一つに皆さんもよく知っている「辛み」があります。一説には「味覚」というよりも「感覚」に近い感じらしく、舌で感じる辛さを皮膚や粘膜に持ってくると「痛み」に代わる事がその理由らしいですね。

さて、その「辛み」なのですが…丁度この時期7月と8月にかけて辛さの化身である「唐辛子」が旬を迎える時期であります。7月からは「青唐辛子」が旬を迎え、8月からは「赤唐辛子」が旬を迎えます。

唐辛子を使った料理というのは世界各国に存在しており、例えばインドのカレーや、メキシコのタコス。タイのトムヤムクンや、ジャマイカジャークチキン等々…なんだか暑い国が多い感じですね。

 

しかし、ふと思った事があるのですが…「辛さ」は人体の「痛覚」と同じ感覚であるとするならば、そもそも痛覚は人体にとっては「危険」の警告サインです。病気、けがなどで体の部位が痛む時は、そこに異常があるからなのはご存知の通り。と、すれば本当は辛いのって毒なんじゃないのかしら?とも思ったりするわけですがどうなんでしょう??

唐辛子の辛さの元となる物質を「カプサイシン」というのですが…先にお話しするとこれの持つ毒性はあるにはありますが、かなり多量の摂取を行わないと悪性は現れず、発がん性に対しても「促進する可能性あり」という結果と、「がん細胞を抑制する」と言う話があったりとイマイチ分かりません。

 

普通に食べる分に関しては問題ない訳ですが、どんな物でも食べすぎは体に毒となります。

刺激物を多く摂取する事によって最もその影響を受けやすい場所が「舌」になります。

カプサイシンはその通り刺激物である為に、舌のように様々な味覚を感じ分けるような繊細な仕事をする器官との相性はよくありません。

極端に辛い物を好んで食べ続けた場合には、自覚症状は無くとも味を感じるセンサーにダメージが蓄積していき能力が衰えていきます。

そうすると、より辛い物と辛さの質がどんどん上がって行く為に悪循環に陥ります。

また、舌の感覚センサーが弱くなる為に濃い味付けを好むようになることもあるそうです。

本人では自覚症状が全く無い為に気がついたらいつの頃からか濃い味の物が好きになっていた…なんて事も。そうすると何が悪いのか?というと、味が濃い=塩分、糖分が多くなると言う事なので生活習慣病に近づいていきます。

 

こう見ると体に悪いことだらけの様な気がしてきました…

しかし、悪いことだらけではなく…辛い物を食べる事によって汗をかくかと思いますが、この発汗作用が夏には丁度よく、汗の気化熱作用にて体の温度を下げて涼しさを得る事ができ、また食欲が減少する暑い時期でもカプサイシン等の辛み成分が胃の粘膜などを刺激する事によって、食欲を増進させることが出来る為に食欲が落ちて体力や免疫も傾きがちな夏の時期には丁度よい感じになります。

成程…暑い時期に辛い物が食べたくなると言うのは間違いではない訳ですか。

しかし、重度の夏バテなどの時に辛い物を食べると、ただでさえ弱っている胃腸にさらに負荷をかけて胃痛、腹痛などの症状を出す事もあるので、その辺は自分の体とご相談しての実食としましょう。

 

唐辛子のカプサイシンは他にも様々な所で使うことが出来、その良い例が米の虫よけ。10kg辺り5本くらいを目安にそのままの状態でお米の上においてあげると効果があるのだとか。米の中に混ぜてしまうと、唐辛子が破けて中の種やらが散らかるのでお勧めはしません。

また、夏場ではアレですがお風呂に切った唐辛子(2本くらい)をネットに入れて浮かべてあげると血行が良くなって、体も温まりやすい唐辛子風呂になります。冬場や寒い時はこれであったまると良いでしょう。

唐辛子二本じゃ足りないぜ!という方は増やしても大丈夫ですが、入れすぎると大変な事になるので注意しましょう!