秋深まる紅葉の季節。食べる紅葉(もみじ)のお話

寒いとあまり表に出たくない筆者であるが、この時期に紅葉を眺めるのは好きである。

今まで緑だったなぁ~と思った樹々の色が、気が付けば赤・黄・橙と様々な色に染まるのは見ていて綺麗だなと思ってしまうし、紅葉を見ると秋も深まってきたなと実感する…

さて、そんな「見る秋」を形作る紅葉(もみじ)でありますが、実は意外な所で食用とされていたりするのである。

 

紅葉(もみじ)もとい「カエデ」は割と世界中に存在している樹木であるが、その多くがアジア圏であり、その通り日本でも秋を代表する樹木としてとてもなじみ深い。

紅葉(もみじ)楓(カエデ)は違う樹木と思っている方も多いのですが、実際には同じ系統の植物であり、葉っぱの切れ込み具合の深さで呼び名を変えているだけなのである。

紅葉と言うと、どうしても日本のイメージが強い訳であるが、その通りアジア圏に外にもある訳で、すぐ出てくる海外の紅葉(もみじ)と言えば カナダ国旗にある「メープルリーフ」はあまりにも有名であろう。

英語圏での紅葉(もみじ)の呼び名は「Maple(メープル)」であり、カナダ国旗に描かれている物は「サトウカエデ」の葉なのだそうだ。

 

さて、この英名である「メープルリーフ」で気が付いた人はいると思われるが、この名前が付いた物が世の中にはあるのだ。…そう「メープルシロップ」である。

たまにメープルシロップ「メープルと言う会社で作った蜂蜜」くらいに思っている人がいるのであるが、カエデの幹から取れる樹液を煮詰めて作られるのがメープルシロップなのである。

 

ホットケーキにかけて食べるイメージが強いメープルシロップ。見た目はその通りハチミツっぽい雰囲気であるが、作られる過程が違う為に色々と異なる点も多い。

様々な花の蜜を採取し作られるハチミツと、単一の樹液から成るメープルシロップとでは含まれている成分が大きく異なり、ハチミツは全体的にビタミン類が豊富に含まれているのに対してメープルシロップはミネラルが豊富に含まれていたりする。

また、同じ甘味料であるのだがハチミツや砂糖と比べると同量辺りのカロリー量も低く、含まれているポリフェノールの効果によって肝臓などにも良い事が最近分かっているのだとか。

そして、ハチミツと異なりボツリヌス菌も存在していないので、乳幼児でも食べることが出来るのである。

 

この通り、見た目は一緒な感じですが、中身としては当然ながら全然違う物である。

また保存に関してもハチミツが腐らない事は定番であるが、メープルシロップは一度封を開けた物を常温に長期置いておくと普通に腐ってしまう点には気を付けた方がよい。


開封していなければ1年以上もつのであるが、それでも腐りづらいだけで最終的には腐ってしまうので、ハチミツと同じ感覚で使って取っておくとダメになってしまう。この点には注意が必要です。

後は元もこうも無い話ではあるのだが、ハチミツや砂糖なんかよりもカロリーが低い事は確かであるが、それでも多量に使えば結局一緒の話であり油断をすると結局変わらないと言う事もある為にハチミツの代わりや砂糖の代わりに使用する時には注意をしましょう。

 

今回は紅葉(カエデ)からメープルシロップの話になりましたが、珍しい物だと「紅葉の天ぷら」と言う面白そうな物もあるそうで、大阪や京都の方のお菓子にあるようですね。こちらは筆者も食べてみたいなと思う品物です。