肌の上にも世界がある。人肌の上の怪獣、ニキビダニ

地球上には様々な場所があり、こんな所に生物なんていないだろうなんて思うような場所でも生き物が住んでいたりします。

完全に生物の存在がない場所があるとすれば、今の所、地球外であるか人の手が加わって厳密に管理されている場所のどっちかしかないのである。

…さて、何が言いたいのか?と言うと…地球上の生物生息範囲に例外が無いように、人の皮膚の上にも小さな生態系が存在しているのです。

黄色ブドウ球菌アクネ菌等の常在菌や表皮ブドウ菌などの皮膚常在の細菌類や、肌に住む微生物の中では恐らく最も大きい種類となる「ニキビダニ」など…約1兆もの数の生物が皮膚上に住んでいます。今日はそんな肌の上の怪獣のお話。

 

人のお肌に居候している微生物の中で最大生物である「肌ダニ」こと「ニキビダニ」。大きさは僅か約220-300μmと言う小ささ。髪の毛の太さが約80μmと言う事で、髪の毛の太さよりは大きい物の肉眼ではやはり見えない。

人の皮膚上を生活圏にしており、新生児を除くすべての人間の皮膚上に存在していると言う。そして、その新生児も親に抱っこされたりされて皮膚接触する事で感染するのである。

勇気のある人は見てみても良いだろうが…細長い身体に4対計8本の足、そしていかにも『虫』といった感じの頭…と、これらが人体の皮膚上に無数に存在している訳です。

ニキビダニがいる場所は人の毛穴の中。この中に5-6匹単位で潜んでおり、諸説ありますが人間の体毛の数は平均して140万本と言うので、これらをまとめると一人の身体に約700~840万匹存在していると言う事に…うわぁ

 

その名前のとおり、ニキビの内部を調べるとかなりの数を確認できると言う事なのですが、健康な普通の肌上にも存在しているために、『一カ所にいっぱい集まっていたからニキビが出来た』のか『ニキビがあるから集まってきている』のかその辺はよく分からないんだそうです。

しかし、あまりに増えすぎた場合には皮膚に湿疹ができることは確認されている。この状態は、特に免疫不全のように免疫力が極端に低下している場合や、生活の乱れなどにより皮脂などが多くなると引き起りやすくなると言います。

 

見た目は気味悪く、こんなのが大量に肌の上にいると…と、思うとちょっとゾワゾワとしますが、このニキビダニは確かに増えすぎると厄介な事になりますが、基本的には皮膚上の余剰な角質や汚れなどをモシャモシャ食べてくれるので悪さはしません。むしろそういった物を除去してくれるわけですので、ある意味皮膚上の清潔を保ってくれている生き物になる訳です。

 

とは言え先の通り増えすぎてしまうとお肌に様々な影響を出すので、過剰に増えぬように対策をしなければならないのですが…まぁ、正直言って生活習慣をちゃんとして肌を清潔にしていれば問題はないかと。

夜もちゃんと寝て、食事もちゃんと取り、油っこい物やお酒類は少なくして、めんどくさくとも顔はちゃんと洗うようにして…とすれば、極端に増えることは少ないと思われます。

また、ペット(犬・猫)にもニキビダニは存在しており、時にそれが増えすぎることで毛が抜けたり、ニキビのような物が出来たりするのですが、ニキビダニ自体は人間の物と何ら変わらない為にペットから人に感染して同じような症状になったりはしません。

 

体調が悪かったり、連日の夜更かしにて急にニキビが出来たと思う場合は、体力やら免役能力やらが下がって肌上の健康が悪くなり、ニキビダニの活躍によってポッコリできてしまう事が大体です。そんな感じで、肌にぽちっとできた場合には皮膚の上に住む小さな共存者の事を思い出してあげてください。

殺虫剤に使われる成分:ピレスロイド…虫以外にはどう効くの??

虫ってどこから湧いてくるのですかね、と思う程に色んな虫が出てくるこの季節。

ハエや蚊はモチロン、よく分からない虫が出て来て変な声を上げることも…虫嫌いな筆者としては何とも恐ろしい。

なので、この時期に冷房機器と同じ位に、お世話になるであろう物が「殺虫剤」である。

 

最近ではあんまりニオイが気にならない物や、蚊取り線香みたいな物でも煙も少ない物が多く出ていますね。

しかし、そんな煙や匂いが無くなった分、逆に気になるのが殺虫成分による体への影響。

人体はモチロン、ペットの犬猫やインコハムスターなどの小動物。

更にはお祭りに行けば金魚や夏の風物詩であるカブトムシを置いている家だってある筈で、そういった物への影響も気になりますよね?

そこで今回は、蚊取り線香や殺虫剤に含まれる成分 『ピレスロイド』が動物に影響を及ぼすか否かを見ていきたいと思います。

 

【Vs.人間】

殺虫剤を使う以上、最もその影響下に晒されやすいのが恐らく人間かと。

家の中で使う為、老若男女幅広い層の人達が影響下に晒される訳ですが、人体に関しては…当然ながら『毒性:極低』という事です。

ピレスロイド人体に取り込まれても、神経に届く前に分解酵素にて無害化されて体外へと出されるので、基本的には無害なのである。

ただそれでも、呼吸器疾患を持っている人や過剰吸入・誤飲をすれば影響は出てきます。

 

【Vs.犬&猫】

ペットとして買っている人も多いワンとニャン。身体も人間よりも小さく、耐毒性も人間と異なる為に使用した際に心配になるのですが…犬猫に対する毒性も『毒性:極低』

原理は人間と一緒で、体内で分解酵素に無害化される為である。ちなみに、ハムスターやモルモットも同じであり…気づいた方もいると思うが、哺乳類全般に無害なのである

ただし、先の通り身体は人間と比べると小さい為、過剰吸入のラインが人間よりも低い事に注意。…それでも目の前でバシューとかけ続けなれば大丈夫である。

 

【Vs.鳥類】

インコなどの鳥類を飼育している人も多いと思われる。鳥類の呼吸器は哺乳類と比べると非常に複雑で大きい為に、こういった薬剤などの影響も大きそうであるが…『毒性:極低』

影響は非常に低いのである。理由は前にも述べている通り分解されてしまうからで、注意点も一緒になるのである。影響が殆ど無いと言っても身体が小さく、さらには呼吸器も発達しているのでいる部屋での使用の際は、過剰使用に注意して換気を心がけましょう。

 

【Vs.魚類】

この時期、お祭りなどで取ってくる機会もあり、中には熱帯魚を飼っている人もいると思われます。ガスを直接吸う事もなく、今までの例から考えると大丈夫そうな気もする…のですが『毒性:高』なのだ。ホントに要注意である。

ピレスロイドは水に溶けやすく、さらに他の動物と違い魚類は分解酵素を持っていない

しかも、基本的に水生生物は水質の変化に弱く、熱帯魚観賞用の小エビ等が残念になってしまう事も。水槽のある部屋での使用はやめておいた方が良い。

 

【Vs.カブトムシ&クワガタムシ

いわずもがな殺『虫』剤なので、虫に例外は無い…効果は待ったなしの『毒性:極高』

 

【Vs.両生類&爬虫類】

カエルやトカゲ、蛇を飼っている人もいると思われ、爬『虫』類だから効くんじゃないの?と思い、取り上げてみたら…『毒性:極高』。まさかの非常に高い効果らしい。

この二種に関しては毒性を分解する事が出来ずに中枢神経に作用するため、痙攣や麻痺を引き起こし死亡する例も珍しくないのだとか。なので飼育部屋では厳禁である。

 

と、各生体に対する殺虫剤の主成分『ピレスロイド』の影響はこんな感じなんだとか。

人間をはじめとする哺乳類や鳥類には、ほぼ効果が無く…虫類や爬虫類、両生類、水生生物には効果が出るので注意という所ですね。
しかし、先の通り基本的には害は少ないのですが、万が一肌に直接かけてしまった場合には、石鹸などを使用してよく洗い、口の中に入ってしまった等はよくすすいでください。
先のように何らかの症状が出た場合には、決してほおって置かずお医者にかかるようにしてください。

皆さんも使う際には換気をしながら、周囲に気を付けて使いましょう!

老けて見える原因は太陽光?夏から強まる紫外線の話

『タイムマシン』。SFなどに出てくる過去や未来などに行ける機械であり、某青いネコ型ロボットが使用しているので有名かと。

本当に過去や未来に行けたのなら、やりたいこととか色々あるのですが実現は難しそうですよね。…しかし、未来行きの一方通行であるならいくつか方法があるのだという。

皆さんも名前は知っているであろう『相対性理論』。簡単に言えば『動いてる物体は、止まっている物と比べて時間の流れが遅くなる』と言う物で、この動く物体が速ければ速いほど時間の流れに差が出来るという。

そして、ここで出てくるのが地上で最も身近にある速い乗り物『新幹線』。

新幹線内でももちろん相対性理論は働きますので、ぶいーんと移動すると実は僅かではあるが未来に行けるのである。そう、数十億分の1秒とか、そう言う世界ではあるが未来は未来である!

もしくは、つい数か月前にも撮影されたブラックホールを利用すれば数十年・数百年先にまで行けるが…行き・帰りが問題である。

 

この他にも一方通行で未来に行ける方法があるのであるが…この場合は、周りが加速するのではなく『自分の時間が加速する』のである。

その名も『光老化』。方法は一つ、強い紫外線を浴び続ける事で起こるという。…未来の老化した自分がどんな姿か知りたい人にはお勧め。

 

さて、もうじき訪れる夏でありますが、その通り 太陽光が強くなる為に紫外線も強くなる季節になります。

紫外線には殺菌能力や人体のビタミンD生成、新陳代謝の促進や身体の成長に深くかかわっているために、人体に必要な物なのでありますが、その通り悪影響を及ぼす面もある。

よく言われている紫外線の種類が、弱いけど降り注ぐ量が多い「UVA」日焼けやシミの原因となる「UVB」地上に降り注いじゃダメな危険な奴「UVC」の三種類。

UVCは地上に降り注ぐことが無い為に、注意するのは主に「A」「B」の二種類である。

 

この二つの紫外線は肌に降り注ぐと皮膚より内部へと入り込み影響するのであり、「A」は力が弱い物の皮膚の深い位置である真皮層にまで届き、肌の弾力を司る成分・コラーゲンにダメージを与え「B」は比較的浅い表皮部分で止まる物の、UVAよりも強い影響を与え肌に炎症を起こさせます。

先にお話した「光老化」は、このUVAによって起こる現象であり、長時間UVAを浴びた事によって、皮膚の奥のコラーゲンが劣化してしまい皮膚の弾力や水分が消失。

その結果、しわやたるみが肌に発生し、外見が老人のようになってしまうのである。

UVBのように強い力を持っておらず弱いと言っても、それでもずっと当たっていれば僅かなダメージが溜まって行きやがて大きな歪となるのである。

 

その降り注ぐ紫外線から肌を防御するためにこの時期必要になるのが「日焼け止め」
色んなタイプがあると思いますが、手に取った際に見る点は「SPF」「PA」の2点。

本当にざっくり説明すると、日焼け止めに書かれている「SPF」は日焼けをどの位の時間防いでくれるかという数字になり「PA」は日焼け止めの強さを表しています。

SPFの後ろについている数字が大きくなればなるほど、日焼けを防ぐ時間が長くなり…PAの場合は後ろにつく 「+」の数だけ日焼けに対して強くなります。

 

日焼け止めの効果時間は、先の通りSPFの後ろ数字によって分かるのですが、このSPFが『1』の時でおおよそ『20分間』効果があると言います

ですので『SPF5』の時は20分×5=100分ですので、1時間と40分位という寸法になり、この計算にて日焼け止めの効果時間を計算する事が出来るのだとか。

中には 『50+』と書かれた物もあるがこの場合は、SPF50以上の効果があるという意味で、具体的に数字では分からないのである。

 

日焼けの時期ではある物の、まったく外に出ないというのもこれまた不健康極まりない事…ちなみに、最近何かと話題の「ブルーライト」。コレの波長も分類的にはUVAに近い物である為に、あんまり使いすぎると…

歩き続けて何処まで行こう?健康のためには一日約5.6㎞(8000歩)歩こう!

昔々。それはまだ車やバイクも無かった徒歩の時代…道路もアスファルトではなく唯の地面であり、その上をクツではなく、草鞋何かで歩き行き来していたくらいの頃。

つまり江戸時代と言った感じの頃ですね。この頃は、郵便にしろ、宅配にしろ、観光にしろ、買い物にしろ…何を行うのも当然徒歩であり、丸一日歩く人では大体40㎞位歩いたのだそうだ。(職によってはそれ以上歩む人もいるという)

さて、話は戻り現代となれば…車にバイク、電車にバス等の移動手段が豊富にある為、昔の人よりもより遠くに進むことが出来るようになった一方で、それに伴う足腰の筋肉の弱体化によって両脚で1日に進める距離は短くなっていると思われます。…ある意味これは人間が退化したとも言えるのではないでしょうか?

更には、仕事によっては丸一日部屋の中にこもりっぱなしという人もいるでしょうから、そうなるとほとんど動かない事も珍しくないのだ。

 

さて、厚生労働省でうたっている1日の健康歩数は大体8000歩。10分歩いての歩数が大体1000歩らしいですので、80分…1時間20分くらい歩くのが良い感じらしいです。

80分程度の歩きといっても、ぶっ続けで80分8000歩を歩く訳ではなく1日の合計歩数としてそのくらいになります。

現代人の一日の平均歩数がおよそ5000歩-6000歩との事なので、それに加えて20-30分位追加で歩くくらいが理想の健康歩数になると思われます。

 

徒歩には移動の意味しかないと思ったら間違いであり、『歩く』だけで脚の筋肉だけでなく腰回りや内臓周りも動き、当然、身体の軸も動くために実際は上半身の運動にもなるのである。そのため、たかが歩く事と侮る事なかれ、1日の歩く歩数が多ければ多いほどに身体に降りかかる様々な疾患リスクを抑える事が出来るのである。

 

1日の歩数

早歩き時間

予防が出来る事

2,000歩

0分

ねたきり

4,000歩

5分

鬱病

5,000歩

7.5分

認知症、心疾患、脳卒中

7,000歩

15分

動脈硬化骨粗鬆症、骨折

8,000歩

20分

糖尿病、脂質異常症

9,000歩

25分

高血圧、高血糖

(参考:中之条研究 青栁 幸利様『1日辺りの「歩数」「中強度活動(速歩き)時間」と「予防(改善)できる病気・病態」』)より

 

先の通り、1日での理想歩数である8000歩以上をキープして生活した場合、常に足腰が動き鍛えられる為に生活習慣病骨の弱体化を予防してくれるのである。

何度も言うのであるが、歩くのは下半身の運動のように思えて、実際は体軸も動き上半身の筋肉も動かす全身運動なのである。

 

しかし、その為に今まで動かなかった人が突然8000歩を目指して動き出すと…かなり身体に”来る”のである。

先に「一人当たり平均歩数は5000-6000歩なので~」と言いましたが、もちろんそれよりも1日辺り動かない人もいます。むしろ、今では動かない人の方が多いのでは?とも思えます。

そういった人々が急に8000歩と言う数字を目指しても疲れてしまって続けられなくなってしまうので本末転倒です。

なので、急にそこを目指すのではなく少しずつ毎日歩く事を意識づけ、最終的に8000歩と言う数字を目指すようにしましょう。

 

ちなみに…最初にお話した江戸時代の人は1日40㎞近く歩くお話。歩幅をおおよそ70㎝にした場合、1㎞に必要な歩数は約1429歩になるので、40㎞だと57,160歩になるという。

慣れてくると1日でここまで歩けるのか…と色々と改めて感心してしまう。

梅雨の季節はカビの季節。カビが生えるのは食べ物だけじゃない!

ジメッとした時期が増えてくる今日この頃。気分も心も天気と一緒にシュン…と落ち込みやすい時期で、筆者は湿度・気圧・天気もあって嫌いな季節である。
後は食べ物が痛みやすい環境でもある為、ちょっと忘れていた物がすぐにダメになって食べられなくなってしまう悲しい食中毒の季節でもあります。

 

さて、そんな食中毒の原因の一つがカビ等であると言う事は皆さんご存知だと思われます。

こういったカビなどが食べ物なんかに付着し、それを栄養源として成長・拡大し大きくなってあちこちに毒素や胞子を振りまくのである。

カビは、僅かな埃やゴミなどの有機物と水分があれば、それを栄養源として繁殖できるため、栄養がある食品はカビにとって嬉しい環境になる訳です。

そしてここで疑問が一つ。

あんまり考えたくない話ではありますが、栄養となる有機物+水分があれば大抵の環境で繁殖できるのであれば、生き物の身体には生えてきたりとかはしないんですかね?

 

人…のみならず、生き物の皮膚上には垢や皮脂などの有機汚れがあり、生きている以上水分だってあります。で、あれば環境としては良い場所であり…繁殖するのでは?とも思い怖い感じに…

実際の所は人体に備わっている免疫力や、皮膚上に存在している無数の皮膚常在菌。さらには皮膚自体が弱酸性である為に外部からの菌やウイルスの侵入を難しくしている事もあって、繁殖には適さないんだとか。

ナルホド、では大丈夫…と思う訳ですが、ところがどっこい『免疫機能やバリア機能がある為に適さない』という事なので、逆にそういった機能が落ちた時やそれらを差し引いても十分すぎる程の繁殖環境であれば、皮膚にカビが生えてくる場合があります。

前者では主に病気やけがなどの治療によって免疫が落ちた際に起こりやすく、後者はちょうど今のような梅雨時期などに多くなります。

…実は先のお話の通り『皮膚の上には常在菌』という細菌がいるのですが、その中にもカビの一種が含まれており、例を挙げればマラセチアカンジダカビ等が人の皮膚には常にいます。

これ等のカビが、先ほどのような原因で繁殖すると『身体にカビが出てくる』という状態になるのです。

カビが生える、というと何となく食品に生えているようなカビが皮膚上に生えるようなイメージを持つ訳ですが、実際の所、皮膚で発生する場合は発疹、赤みやシミのような形で急に現れ、かゆみを伴う事が多く、よくある皮膚の湿疹や肌荒れとあまり見分けがつかないという特徴をもっています。

 

人体でカビが生えやすい場所というのが、フケや皮脂が溜まりやすい頭部だったり、普段目に入らない耳の裏。自分ではどうしようもできない背中などで、特に皮脂が集まりやすい場所に発生しています。

一度感染してしまうと、同じようなカビで引き起る病気『水虫』からも分かる通り、治り辛く、しかも素人目には普通の湿疹との違いがイマイチ分からないので初期発見で分からない+放置しがちという点が非常に厄介。

『急に白い斑点やシミみたいなのが出来た』『赤くなって痒みが治まらない』時は思い切って早めに診察を受けるようにしましょう…

 

この先、段々と暑くなってきて汗もかきやすく、そして夏バテのように食欲が下がり、高い気温によって体力も免疫力も下がりやすい季節になるので、『カビ』が原因の皮膚炎のみならず、肌にまつわる疾患が多くなってきます。

身体の清潔を保つことも大事ですが、体調管理や生活習慣を見直してしっかりと栄養や睡眠を取り、疲れず元気な身体づくりをしていきましょう。

5月最初は新茶の時期

4月の終わりから5月の初めにかけて行われる『茶摘み』

綺麗に並んだ茶畑から若葉を採取していく様子を歌った唱歌「茶摘み」は学生の頃に習ったと思われます。

ちなみに英語版になると「Picking Tea Leaves」となるらしい。英語版があるのか。

 

さてさて、『お茶』は日本人にとってなじみ深い物であり、コンビニ行けば飲み物コーナーに売っていたり、お菓子コーナーを見ればクッキーやケーキなんかで「抹茶」として出ていたり、飲食物以外でも色々と出ているのである。

本来のお茶の形以外でも色々と商品が出ている所に、日本人がいかにお茶好きなのかが分かるという所。

しかし世の中では「緑茶(煎茶)」「抹茶」は同じお茶でも別として扱われている。どちらも同じ茶葉を使っているのなら、一緒の物なのでは?と思うのだが…二つは、違う物なの?

 

…どちらも元の茶葉は一緒ですが、加工の違い等があり、最もの異なるのは『葉から抽出した成分を飲む』『葉を全部食べる(飲む)か』という点。

抹茶の粉末は、インスタントコーヒーのように抽出成分を熱乾燥させた物ではなく、茶葉を直接粉末に加工した物で、葉っぱそのものなのである。

その辺が抹茶は身体に良いと言われる所以の一つであり、成分を抽出しただけのお茶(煎茶)よりも直に食べているコッチの方が、当然、含まれている成分を得られるわけですので身体には良い。

お茶の元、茶葉に入っている成分には水溶性じゃない物もいっぱいあり、例として挙げられるとすれば「食物繊維」や「ビタミンE」等がそれにあたるのである。

しかし、逆に茶の葉そのものを飲んでいるので、茶の葉に含まれているカテキンも100%含まれているので独特な苦みや渋みもあるという訳です。

(その苦い分だけしっかりと栄養もあるのですが…)

 

お茶を代表する成分としては、抗菌作用を持っているカテキンや抗酸化作用を持っているビタミンC等はよく聞いたりするのですが、他にも話題に出る物として『お茶の持つリラックス効果』があります。
お茶を飲むと、身体が温まり身体の芯からホワンとしてくる…そんなお話を聞いた事は無いでしょうか?
これは決して雰囲気的やそんな気がすると言った感覚的な話の物ではなく、しっかりとした理由があるのです。

 

このお茶のリラックス効果を表しているのが成分の一つである『テアニン』と言う物。テアニンはアミノ酸の一種で、お茶に含まれているうま味や甘味の成分である一方、摂取すると脳内にリラックスを表すα波の発生を促す作用も持っています。

このα波は脳がリラックスしている時に発生する脳波の一つで、主に眼を閉じている時や安静時に脳内で発生し、身体を落ち着かせて全体的にリラックス状態を作り出し、逆に運動した時や緊張時などには減少する傾向があります。

先の通り、お茶に含まれているテアニンはこのリラックス状態を作り出す為、『お茶を飲むとリラックスする』という効果が生まれる訳ですね。
一応、興奮物質であるカフェインもお茶には含まれているのですが、このテアニンの効果が大きい為に、カフェインの効果はかなり抑えられているのだそうです。

 

テアニンによるリラックス作用は睡眠の質を良くしてくれる作用がある為、最近眠りが浅い人や眠りにつくのに時間がかかる人、寝ても疲れが取れない人などは一度お試しあれ。

滅茶苦茶なのに読めるぞ…!不思議な脳の機能「タイポグリセミア」

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みなさん こんちには。
きょうは けこんう とは またちがう おなはしを ひとつ
しいてきたいと おもって おまりす!

さて、中途半端な筆者の書き方ではちゃんとできていたかどうか微妙な所でありますが…皆さんには上の文章がどう読めたでしょうか?

「皆さんこんにちは。今日は健康とは違うお話を一つしていきたいと思っています!」

と読めたなら大成功。…というのも、実際の所を言うと見て分かる通り文字列は滅茶苦茶になっており、そのままでは文章として成り立っていません。

文章として成り立っていないのなら読める筈もないのだが…不思議と読めてしまう。何故なんでしょうかね?

 

この現象、『タイポグリセミア現象』と言う物で、『文章を構成する単語に置いて、その単語の文字列が滅茶苦茶であっても最初と最後の文字さえ合っていれば、人は文章を読めてしまう』という物。

日本語でこれを実行するにはちょっと条件が追加され、統一された文字での文章にしなければならない。つまり『平仮名だけ』とか『カタカナだけ』の文章ならタイポグリセミアを引き起こせるが、『平仮名+漢字』や『カタカナ+平仮名』では難しくなるのである。

 

さて、このうよな きうみょな ぶんょしう を なぜ よめて しのまうか?
それは にんげんの のうの しくみに かけんい が あります

 

英国の大学の研究によると、人間の脳は文章を読む際に文字一つ一つを読んでそこから文章を理解している訳では無く、目に入った文章を自動的に単語毎に区切りそれを拾い上げて繋げることで文章を理解していると言います。

そして、その文章から単語を引っ張り出す際に、各箇所の文字の最初と最後を取り出して中の文字の組み合わせから、自動的に知っている単語と照らし合わせて文章を構成するのだと言う。つまり、脳がかってに予測変換する事で文字を当て嵌めているのである。

その為、文字の最初と最後さえ合っていれば自動的に読めてしまうのである。

 

しかし、これにも限界があり…誰もがパッと見て予測できる文章のみに限られる為、一般的でない単語や名称の組み合わせ、そして読み方次第では複数の意味へと変わってしまう単語でも、なかなか引き起らないのである。例えばこんな感じ。

 

えんまろが がある おーとすらりあ・くいずーんどらんしゅう は うみ と やまの

だぜしいん を たしのめる かうんこち です

 

これは読めないだろう…と自負する筆者。ちなみに書かれているのは『エロマンガがあるオーストラリア・クイーンズランド州は海と山の大自然を楽しめる観光地です』である。

このように知らない単語であれば文字の最初と最後を見た所で何の単語か分からない為にタイポグリセミアの効果は受けず、ただ単に滅茶苦茶な文章になってしまい、また、単語を読み取れたとしても「エロマンガ」のように、町の名前である「エロマンガ」を知らないと、「アダルトなマンガ」をイメージしてこんがらがる事も。

 

しかしまぁ、これを見ていると人間の脳と言うのはよくできていると実感させられます。

全然意識していなくとも、目に入ってきた文字を単語へと分解しそれの意味を脳から引っ張ってきて繋ぎ合わせて文章として成り立たせ…読めない箇所があっても、頭の中で近い意味の物や知ってる単語と照らし合わせて補正して呼んでしまうと言う。

コレをほぼ一瞬でこなすのだから、改めて脳の働きの凄さを教えられてしまいます。

 

本日はそんなタイポグリセミアのお話でした。